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2021/04/25

仮説を立てて考える
筆者:石黒太一
 

絶対的な根拠はなくても、部分的な情報から「最も答えに近い」と思われる答えを仮説として立てる。これを仮説思考と言われますが、普段の生活の中でも仮説を立てていることは少なからずあるはずです。「もうすぐスーパーが閉店時間だから惣菜が割引になっているのではないか。」ある程度経験をしている中での仮説であるものの、全てのスーパーの実態調査をしたわけではなく、遅い時間であること、売れ残った商品は廃棄されるのではないか、という推測から出てきている仮説です。実際に行ってみると、実は食品ロスの観点でそもそも残らないように数量調整がされていることもあります。割引されていないということであれば「今は閉店時間に行っても割引はない。」ということもわかります。まずは答えを立ててみること。ここから始める習慣がつくと仕事が早くなります。
 
「新しい販売方法の企画をする。」もし、この壮大な課題がテーマにあったとして、考えられる販売方法を全て洗い出し、それぞれの方法をテストして効果性の高いものを見つけ出すということをしていたら途方もない時間を要します。実際の運用に至るまでに年単位で時間が必要になります。そのスピード感で良いというケースもありますが、多くの場合、時間は貴重な資源ですので1日も早く運用に乗せる必要があります。仮説を立て、実施・検証をすること。情報収集や綿密なシミュレーションに時間を費やすよりも、答えありきでやってみること。それでうまく行かなければ改善をしていく。この繰り返しが仕事のスピードが圧倒的に変わります。
 
「今回のテストは難易度が高そうだ。」学校のテスト前に先生も何も言っていないにテスト結果を推測している人はいませんでしたか?先見性とも言えますが、これから起きる出来事の結果を読むことが得意な人は仮説思考が得意とも言えます。ある学者は検証前にまず論文を書いてしまうそうです。もちろん、経験や日々のトレーニングがあっての仮説思考ですが、情報をひたすら集めて時間を費やすことは生産性も高くはありません。少しずつでも先を読むスキルを身につけることが大切です。

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