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2021/05/04

もし社会のルールを一つだけ変えていいと言われたら
筆者:石黒太一
 

もし社会のルールを一つだけ変えていいと言われたら、あなたは何を変えますか。アイデアを考えるときに、大切なことは「問い」の設定です。「新しい商品を考えて下さい」は問いとしてとても範囲が広い。逆に、「新しいペットボトル緑茶のパッケージを考えて下さい」だとだいぶ狭い。もちろん、狭い中でも新たなものが生まれてきますが、緑茶からは離れていきにくものです。だからこそ、問いをうまく立てることが人の潜在的な能力を引き出すことができるのです。
 
「社会のルールを一つだけ変えていい」こう問われると自分と社会とのつながりや、今日体験した問題などを思い描いたりします。突然頭の中でいつもとは違う思考を使い始めます。社会のルールは決められたものという固定観念があるとなおさらです。どのようなことを思いつきますか?どんな些細なことでもいいですからちょっと考えてみて下さい。ここに良い悪いはありません。アイデアを広げるには一つ一つを評価をしてはいけません。時にはとてもくだらない、しょうもないことを思いつくことだってあります。それを否定していると広がっていきませんから、どんどん自分の思考を柔らかくして書き出してみるのです。
 
グループでワークショップをする時に、ファシリテーターには問いを立てる技術が必要になります。問いの立て方次第でワークショップの成果が決まってきます。広すぎず、狭すぎず、かつ当事者として参加できる問いが場を盛り上げます。同じように、アイデアを出すときも問いの立て方でアイデアの量が変わってきます。問いをうまく立てるコツは、その問いがYES/NOで答えられないもの。そして、未来を想像させるものです。過去はすでに何かの結果が出ています。しかし、未来はまだこれから作っていくものです。未来に向かって思考を向けると私たちは、こうしたい、こうありたいというビジョンを描きはじめ、前向きな気持ちになっていきます。ポジティブなときこそアイデアは広がっていくものです。

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