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2021/05/10

​売れる商品には売れる理由がある
筆者:石黒太一
 

「商品の企画をしたいです!」志望動機でお聞きすることがあります。自分が企画・開発に関わった商品で世の中をより良くしたい。それによって社会に貢献し、困っている人の役に立つことができたらやりがいに繋がりますね。では、どのような商品なら世の中に役立つことができるでしょうか。私たちは普段、商品を買っていますが、なぜ買うのでしょうか。今、売っている商品などを見るとあって当たり前ですが、例えばペットボトルの水はなぜ買っているのでしょうか。水道水があるならそれを飲んだらいいですよね。にもかかわらずわざわざお金を出してペットボトルの水を購入しています。さらには、お茶やコーヒー、ジュースもある中で何も味のしない水を飲んでいるのです。ペットボトルの水はどのようなニーズに応えているのでしょうか。
 
喉の乾きを潤したい。このニーズに応えるために飲み物を買っているのですが、水道水を選ばずペットボトルの水を買うということは何かの問題があるからです。例えば、水道水が美味しくない、コップが必要、持ち運びができないなどです。持ち運びなら水筒を使ったらいいですね。今回は「水道の水は美味しくない」を選んでみましょう。美味しくないを反転し、「美味しい水で、喉の乾きを潤したい。」さらに手軽にを付けて「手軽に美味しい水で、喉の乾きを潤したい。」このための一つの手段がペットボトルの水を買うになっていきます。
 
私たちは物を買う時に、その物による解決を買っています。さらに、未充足のニーズに応える商品であればぜひほしいという気持ちがより高くなります。やりたくないだけどやっていることを解決してくれる商品があれば、解決されることも大きくなります。商品を作りたいと考えた時に、どのようなニーズに応えようとしているのかに焦点を当ててみるとアイデアが広がっていきます。そのニーズを知るにはどうするのか。一番シンプルなものは自分や他人の行動を観察することです。無意識にやっている行動もありますが、よく観察してみることです。例えば、朝、顔を洗いますね。どんなに眠くても、どんなに寒くても顔は洗います。めんどくさいなと思いながらも洗面台に立っているのです。これはどのようなニーズから行動しているでしょうか。他にも、無意識にスマホを見たりしませんか。何も通知もないのにスマホを確認して、ついついSNSのアプリを立ち上げてしまうなども、何かのニーズがあるから行動をしているのです。
 
商品を作りたい時に商品から考えるのではなく、ニーズから、行動から考えてみると新しい発見がたくさんあります。もうこれ以上新しいコンセプトの商品は出ないんじゃないかと思っていても毎年ヒット商品はうまれてきます。まだまだできることがたくさんあります。

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