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2020/5/27

志望動機が書けません
筆者:dnt
 

選考は進みたいが志望動機が書けない。この悩みが決して少なくはありません。少し視点を変えて考えてみましょう。企業・採用担当の立場になって考えてみるとこの課題のヒントがあるはずです。
 
採用規模などによって関わっている応募者の数は変わってきますが、少なくとも複数の方と常に接しています。面接などを通して選考を進めていますが、なぜ自社を選んでくれているのか、また入社してくれたらどう活躍する可能性があるのかを考えています。選考段階などでは自社をもっと知ってもらうために先輩社員にあってもらったり、会社見学をしたり時には食事などの非選考での接点も増やしつつ、「魅了付け」をすることもあります。その過程の中で自社で働くイメージを持ってもらうための情報提供やその方が持っている可能性を引き出すなどもしてぜひ入社したいという動機形成を行っていきます。
 
様々な情報は提供して、ある意味でヒントをもらっているようなものです。このヒントをどのように編集し、自分のものにしていくかがビジネスマンとしてのスキルでもあります。例えば営業で、商品を提案するにしてもお客様のことをよく理解する必要があります。商談相手だけではなく、業務に関わる方にヒアリングさせてもらったり、現場を見せてもらったり情報をいただきながらそこから自社の商品をどう活用いただけるかのポイントを見つけ出すのです。対面販売で化粧品を販売する場合でも、お肌のことから普段使っている他社商品、ライフスタイルなど可能な限り情報をいただき、お客様にいかに喜んでための情報編集をしています。つまり、志望動機は自分という商品を売り込むにあたって、自分が持っている相手の情報を最大限活かして、何が自分の売りなのかを明確にする事が必要です。なぜ志望するのかというよりも、自分を採用する理由を提示すると考えてみることです。
 
自分を採用する理由。少し上から目線にも聞こえますが、これも逆の立場で考えるとよくわかります。あと1名採用枠がある。しかし、目の前に2名の最終候補者がいる。どちらか1名を採用し、1名には見送りを伝えないといけない。この場面に採用担当として判断をするとしたらどうやって考えますか?1名は他社での内定も持っている。志望理由はあまり明確ではないが、ポテンシャルは高い。1名は第1志望で入社したいという想いが強く、自社との考え方を理解してすぐにでも活用できそう。どちらの方に内定通知書を渡すか、を考えると志望動機の意味もわかってくるかもしれません。
 
相手の事を深く理解する。情報収集し編集する。これは就職活動を通して職業人としてのスキルトレーニングにもなっています。マニュアル通りにやることをうまくなるのではなく、自分の頭で考え、実行できる人になることが大切です。志望動機というものも書き方やテクニックはたくさんあります。しかし、最後は人が決めるものです。相手の心を動かすことができるようになりましょう。

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