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2021/06/04

振り返りは学びの基本
筆者:石黒太一
 

業務日報、上司と対話、評価フィードバックなど振り返りの機会は仕事をしているといたる所にあります。過ぎ去った過去なんて振り返って意味があるのかと感じるかもしれません。しかし、振り返りというものは本を読んだり研修を受けること以上に学びの宝庫であると気づくと、毎日が成長のきっかけだらけであることが分かります。
 
経験→リフレクション→気づき→行動。これを輪としてつないだものが経験学習モデルです。PDCAサイクルと似ているようにも思いますが、起点が経験したことであることが大切なポイントです。経験したことをやりっぱなしにしておくと、例えばうまくいったことも失敗したことも記憶のどこかに消えていってしまいます。しかし、経験したことを十分に振り返り、そこから気づきや学びを形に変えておくと次に活かすことができます。それを実践して更にこのサイクルを回していくとどんどん学びが深くなっていきます。
 
プロスポーツ選手も初めて競技に触れたときは下手だったはずです。失敗したり、挫折したり、試合で勝ったり、褒められたり、様々な経験をしてくる中で、どう良かったのか、何が原因だったのかをひとつひとつ振り返りながら階段を登っていくことでトップレベルに上がっていくのです。しかし、同じ時期に競技を初めたのにプロになれない人もいます。もちろん、体格や生まれもったものといったものもあるかもしれませんが、練習の量や情熱といったものも大きく影響していると思います。練習量が多いつまり、経験学習のサイクルを誰よりも回しているということでもあります。気づき、学びの量が多ければ多いほどレベルは上がっていくのです。
 
日記をつけるという習慣もまさにこの経験学習です。出来事を記録するには今日一日を思い出します。必然的に内省・リフレクションをしています。この振り返りを言語化するということは気づきを書くということでもあります。24時間を数行にまとめるわけですから濃縮されます。一番大切な気づきを書き留めているわけです。そして、書くことでその気づきは自分の潜在意識に染み込んでいきます。このサイクルを365回1年で続けていくということです。成功者が日記をつけている理由は経験を次に活かすために自分の経験から学んでいるのです。
 
本を読んでも読みっぱなしより、アウトプットすると学びが深くなります。これも振り返りをしていることであり、自分の過去の経験につながることもあります。どんなことでも振り返りをすることはできます。経験を活かすかどうかは自分次第です。

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