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2021/06/13

安いからたくさん買い込んだら損をした
筆者:石黒太一
 

食パンがセール品になっていて、いつもより2割引だったので2パック買いをしました。しかし、普段から食パンをたくさん食べるわけでもなく、最終的に1パックはかびてしまい、捨てることになりました。この状況を振り返ると食パンは安かったのでしょうか。
 
普段の自分の買い物であれば、あれ?結局無駄使いだったのかと気づくことはできます。捨てるということをしている時点で自分でみていますからね。仕事になると実はこれが曖昧になってしまうのです。研修で使う予定で購入した模造紙があったとします。研修では実際に数枚使ったものの、その後使われずに放置されてしまうともはや誰が最初に購入したものか、それが何を目的に買ったものかなどもわからなくなり、結局ほぼ使われずに破棄されてしまうのです。これが商品の在庫だったらもっと大変なことです。販売しようと仕入れた商品が売れ残ってしまい、倉庫の隅に忘れ去られ商品として使えない状態になってしまいったら、売り上げになるはずの商品がただのゴミになるになるのです。お金をただただ捨てるだけになります。
 
当たり前のように聞こえるかも知れませんが、仕事をしていると少なからず起きる出来事です。これをいかに減らして採算性を高めるかが改善なのです。少し例が良いかどうかわかりませんが、身近に感じる事例でみてみます。もしあなたが転売で稼ぐ人だったとします。価格高騰が予想される人気キャラクターのTシャツを抽選の結果手に入れてガッツポーズをしているところを想像してください。定価2,980円のところ、予想では10,000円程度にはなるはずです。メルカリなどで販売すれば即売れることはわかっています。しかし、なんと、他の仕事が忙しくて出品するタイミングを逃してしまいます。そしてなんとあろうことか、その限定Tシャツが一般販売さえることになり、どこに行っても購入できる状態になってしまったのです。もはやプレミアどころか、店頭では値引き販売もされてしまい、2,980円で出品しても送料や梱包代でマイナスになってしまったのです。ものとしての価値がなくなったわけではありませんが、転売して稼ごうという目的は果たせなくなってしまったのです。
 
ビジネスをする上で、お金をどう使うかで業績が変わってきます。売るために仕入れたのにゴミにしてしまったらお金をどんどん捨ててしまっているだけです。付加価値をつけて販売してこそビジネスなのです。就職活動をするとき、ビジネスでの稼ぐという感覚があると、希望している会社がどのようなビジネスモデルで収益を上げているのかを理解する助けになります。ビジネスモデルから企業選びをすると、また違った見え方がします。同じ売上なのに、利益率が全然違うということはよくあります。会社を見るポイントが増えれば仕事のイメージもより深まっていきます。

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