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2021/08/16

活躍する人の共通点を教えて下さい
筆者:石黒太一
 

「活躍する人の共通点を教えて下さい」学生さんからよくいただく質問の1つです。本音でいうと少し戸惑う質問です。それぞれの個性を活かし、日々仕事をしていますので、共通点を見つけようとすると非常に抽象的になってしまいます。しかし、あえて選ぶのであれば「素直」かなと思います。
 
素直であることは、仕事に限らず成長の助けになります。ここで言う素直とは、学びをまず実践するということです。例えば、誰かに教えてもらったことはその通りにやってみること。特に少し経験している事があると自分のやり方に固執してしまい、教えてもらったことを聞き流してしまいます。それでも経験があるからいいじゃないかと思うかもしれませんが、環境の違いなどから自分のやり方が通用しないことがたくさんあります。中学高校と同じ部活を選んだとしても、チームの考え方やスタイルが違えば、やり方は変わります。それなのに、自分のやり方に固執しているとチームでの成果につながらないことになります。これはあらゆることに共通します。
 
学び続ける姿勢にも現れてきます。自分は知っているから、自分はできるからということで学びを止めてしまうと知識も技術も陳腐化します。たとえ、現状ではできると思っていてもこれから未来に向かってできるかどうかはわかりません。予測不可能な時代とされる現代で、今に安心してしまうと急なルール変更に対応できなくなります。結果を出している人から学ぶ。学ぶ相手が自分よりも後輩だったとしても、結果が出るやり方を知らなければ、取り残されていきます。
 
素直なことと考えないことは違います。自分の頭で考えずに受身になってはいけません。課題を理解し、課題を解決するための行動について素直に学ぶ必要があります。ずっと受け身になると「どうしたらいいか」という質問をするだけになってしまいます。主体的に取り組む中で壁にぶつかります。その時に、右に行くか、左に行くかを悩むことで初めて素直さが成果につながります。自分はいつも左に行っていたけど、右に進むことを教えてもらったのでそのとおりにやってみることです。そこで、「いや、自分はいつも左だから左に行く」と言っていたら何も先に進みません。
 
「素直さ」という特徴は抽象的な表現かもしれません。しかし、社会人に限らず、あらゆる場面で素直さの大切は実感します。対義語かはわかりませんが、素直さの反対には「プライド」があります。プライドもプラスとマイナスの意味がありますが、あえてマイナスの意味でとらえると、プライドが成長を阻むというのはなんとなくイメージもしやすいです。「プライドが邪魔をして」ということはよく聞く話です。どれだけ経験があっても、知識があっても常に素直な姿勢で取り組むことが成長の機会につながります。

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