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2021/11/22

問題は自分の外よりも内にある
筆者:石黒太一
 

他人を変えることに時間を費やし、環境を変えることに情熱を注いだとしても、それは自分の時間の浪費でしかありません。外が寒いときに、気温を上げるため焚き火をしたところ、自分は暖まりますが、外気温が変わることはありません。当たり前のことなのに、でも私たちは生活の中で同じことをやっていることがあります。寒ければ自分が厚着をすればいいだけです。まずは自分を変えることのほうが簡単なのです。他人も、環境も、過去も変えることはできません。変えることができるのは自分と未来です。
 
落ち込んでいる時、元気がない時に鏡の前で、口角を上げて笑ってみてください。動作としての笑顔ですが、何度か繰り返すことで、少しずつ気持ちが軽くなっていきます。誰かに暗い顔をしてなさいと指示をされたわけではないのに、無意識に無表情になっています。その無表情がどんどん自分の気持ちも後ろ向きにさせています。でもたった数秒顔の表情を変えるだけで、自分が変わっていくことに気づきます。自分のことを自分で変えることは簡単にできるのに、他人を変えることは相当なエネルギーを使ってもわずかしかできません。
 
自分には才能がないからと諦めるのではなく、今自分が持っている才能を大切にすることです。生まれ持ったものが必ずあります。生まれ持った才能には感謝をして、努力して磨いた能力を信じることです。自分はできると思って能力を磨けば、才能にも負けない力を身につけることができます。スポーツで成績を残している人も、才能以上に努力と自分を信じる強さを持っています。スポーツ選手が「子供のときは、体が小さかったが食事とトレーニングによって体作りをした」という話はよく聞く話です。自分は向いていないとあきらめずに、どうしたら克服できるかを考えて行動し続けることで結果につながっていきます。
 
雨が振っていても、「嫌だな」と思う人と「嬉しい」と思う人がいます。例えば、屋外スポーツをやっていて、試合ができないから嫌だと思う人。作物を作っていて、日照り続きだったから恵みの雨と思う人。同じ「雨」という気象現象でも捉え方が異なります。嫌な雨ということではなく、雨によって起きることに自分の気持ちがコントロールされています。屋外スポーツをしている人も、今日は屋内で筋トレをして違うトレーニングができると思えば「嬉しい」になるかもしれませんし、作物を作っている人にとっては、もっと日照りがほしいから「嫌だ」になるかもしれません。自分がどう捉えるかです。
 
自分から何をするか。自分は何ができるか。この考え方を持って行動しているだけでも普段の生活がずっと楽になります。会社のせい、政治のせい、親のせい、などあえて他人と環境のせいにして、ものごとを考えてみるとよく分かります。他者のせいにできることをあげ続けてみてください。そのうち、うんざりしてきます。そして、自分に対して「まずは自分がやってみたら?」と問いかけたくなります。問題を外に向けるではなく、まずは自分の内側に向けてみることから始めましょう。

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