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2021/12/08

Yes butからYes andに変えてみる
筆者:石黒太一
 

普段の会話でYes butの習慣があるなら、Yes andに変えてみることのススメです。Yes butで会話をすると「そうだね、でもね~」と、意見を否定しているような印象を相手に与えてしまいます。より良くしようと思ってフィードバックをしているにもかからず、うまく伝わりません。立場・役割によっては相手を萎縮させてしまったり、思考を停止させてしまうことがあります。そういう時にYes and「そうだね、さらに良くするには~」と発展的なフィードバックをするように心掛けます。アイデアがダメというわけではなく、もっと良くするために一緒に考えようという寄り添う印象を与えます。結果として同じことを伝えるのかもしれませんが、ほんの少しの言い回しによって、相手のやる気を引き出します。

就職活動での場面を想像すると、面接の後にフィードバックをする機会があったとします。企業研究が足りないなと感じたことをフィードバックする時に、「今日はお時間ありがとうございました。当社や業界のことについて、勉強不足のように感じました。当社のホームページは見てきましたか?」と話をすると、問い詰められている感じがします。「あ、はい。見てきましたが・・・」と言葉が詰まってしまう様子が想像できます。これをYes andで伝えると「今日はお時間ありがとうございました。当社のことを理解しようと準備していただいていますので、ビジネスモデルについてさらに深く理解をしてもらえるともっとご自身の強みにつなげていけると感じています。」このように言われると、「もしよろしければ、参考になる書籍などありませんか?」というような発展方向での対話につながっていきます。目的にもよりますが、特に対話を意識する場面では、相手の前向きな気持ちを引き出したいものです。

自己対話においても同じことがあります。自分のことを「でも」「ここができてない」とダメ出しを続けると苦しくなります。むしろ、できてないことがない人(完璧な人)なんていないのだと思えば、自己否定を続けても何もプラスになるイメージはしません。適切な反省は必要ですが、それもあくまで前進するための反省であって、「さらに良くするには」「こんな改善ができるのではないか」と考える習慣があれば、できなかったことも次のステップへの宿題であるととらえることができます。自分に厳しい人は、Yes butが口癖になっているかもしれません。自分に厳しいことが悪いわけではありませんが、時には自分を認めること、自分を肯定することも大切です。できている自分も認めて、より進歩発展のために成長をしていきたいです。

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