MIRAI-ZINE

menu

2022/03/26

伝えると伝わる
筆者:石黒太一
 

伝えるようとするのは自分が主語になっています。伝わっているのは相手が主語になっています。普段何気なく「伝える」をやっていると、実は相手に伝わっていないということがあります。大切なことは相手に伝わって、相手の行動が変わることです。
 
自分が伝えたいように伝えるということが悪いことではありません。自分の考え、思いをありのままに発信することは重要なことです。しかし、誰かに行動をしてほしい、相手の心を動かしたいということであれば話が違います。自分の思っていることを察してほしいだけでは、伝えたいことも伝わりません。赤ちゃんの時は、お腹が空いたら泣いて伝えていましたが、これは「伝える」のひとつの例です。もし今自分が、ただ自分の言いたいことを言って、相手に伝わらないと悩んでいるなら、伝え方を見直すときです。
 
相手は何を知りたいのか、相手が理解できる言葉を使っているのかといったことも気にかけておく必要があります。面接で、自分の強みを聞かれているのに、志望動機を語っても、聞かれていることに答えていません。相手がスペイン語しかわからないのに、日本語で熱弁しても伝わりません。そんなことあるのかと思うかもしれませんが、緊張していたり、慣れてない環境だと頻繁に発生しています。面接の質問に記憶してきたことをとにかく話をすると、自分は伝えたつもりですが、相手には伝わっていないことがあります。準備をすることは大切ですが、面接する人が何を聞きたいと思っているかをその場で判断して伝えないと、コミュニケーションがすれ違ってしまいます。
 
伝える、伝わるにおいて、実は聴く人の聴く姿勢も重要な要素なのです。伝わらないのは伝える人に一方的な原因があるわけではありません。聴き方にもポイントがあります。相手が話していることに集中していないとどれだけ伝わる伝え方をしていてもすれ違います。他ごとを考えていたり相手の話を聞き流していることはないでしょうか。伝わると聴くは両方があって本当に伝わるのです。
 
伝えることが上手な人は聴くことも上手ということがあります。伝えることに悩んでいるのなら、聴くことを一度チャレンジしてみることをおすすめします。相手のことを知ろうとしながら聴く。相手が本当に伝えたいことに集中して聴く。それができるようになれば、どのように伝えると伝わるかも理解できるようになっていきます。

RECOMMEND