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2019/07/10

人間力を高める研修~社内木鶏会~
筆者:山口俊晴
 



 

「社内木鶏会」というものを5年くらいやっています。木鶏会(もっけいかい)とは?
月刊誌『致知(ちち)』をテキストに、会社内で人間学を学ぶ社内勉強会です。月に一度行っています。

社員一人一人に月刊誌『致知』を配り、各々が事前に課題の記事を読み、感想を書き、木鶏会で4名1グループになって感想を発表し合います。発表者の発表が終わると、残りの3名は感想を伝えます。この時、お互いの素晴らしいところを見つめて尊重する「美点凝視」というルールがあります。


例えば、「私は山口さんの感想を聞いて、いつもすごく勉強熱心で、とっても尊敬しています」とか。(笑)
社内木鶏会は、共に人間的に成長する場だと考えています。
 

どんな内容の記事なのかの一例です。
▲月間誌『致知』2018年5月号・7月号より転載
 
課題記事は…。
月刊誌『致知』六月号のテーマは「利他に生きる」
素晴らしいテーマであるものの、この雑誌を自発的に読む方がいるのでしょうか?社内にはほとんどいないのでは、と。私も機会がなければ、この雑誌を読まないと思うのでなおさらです。

しかし、『致知』を読むことは良いことばかりです。気づき、人間性を磨くことにとっても役立っていると思うのです。
 
とは言うものの、私がもっとも大切だと思っているのは、強制的にやらせるのではなく、内発的動機でやることです。ですが、強制することも決して悪いことばかりではありません。
強制と聞くと聞こえが悪いですが、強制されてイヤイヤやったことの中に大いなる気づきを得ることもあります。なので、木鶏会は社員には強制です。
 
 

もう一つ私の経験をお伝えしたいです。
私はEOというベンチャーの世界団体に30代の頃から入っています。
日本のメンバーは300名くらい居るなかで、約10名のメンバーとフォーラムという会を15年ほどやってきました。その中でもメンバーと気づきの場を作るために、1年に1回リトリートとして海外に行きます。
今年はスペインのバルセロナに行きました。正直、バルセロナに興味が無いわけではないのですが、他にも行きたいところがあるので私の中での優先順位はそれほど高くはありません。ところが、行ってみたらどうでしょう。超最高の場所で、ぜひまた行きたいという体験が数多くありました。
このリトリートで嫌々行った国は他にもあります。半ば強制で、キリマンジャロに登山にいったこともあります。キリマンジャロもまた登りたいと思える体験となりました。そして、どの国も大好きになりました。
これも強制で行かなかったら、バルセロナをはじめ貴重な体験や気づきが得られることはありませんでした。
 

人は自分の狭い範囲でしか、物事を考えていません。
だからこそ、たまには強制的に自分の範囲を広げてみるのも良い機会です。
 

強制することで人間性を高めることも一つの方法。
内発的動機でやることが良いに越したことはありませんが。

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