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2020/12/02

誰かに怒りたくなったら…
筆者:山口俊晴
 




 

芸能人が事件などを起こしてニュースになることがあります。
ちなみに私はニュースをあまりみません。家にいるとテレビがついているので目には入りますが、意識的にあまりニュースを見ないようにしています。その理由は、心の意識が前向きな気持ちにならないからです。放っておくと色々な方向に意識が行ってしまうので、自分のエネルギーが高まることに意識を向けていくことに時間を使うようにしています。

ニュースの話に戻します。
芸能人の方々が何か起こすと世間の論調は、バッシングです。ニュースに限りません。子供達が通う学校もそうです。行き過ぎるとモンスターペアレンツとか言われます。いわゆる、炎上とかいうやつです。
バッシングが行き過ぎると、人を自殺にまで追い込むことがあります。本当に悲しいことです。言葉は人を幸せにもしますし、凶器にもなりますので使い方に気をつけていきたいですね。

私は自分でも意識し、社員にも伝えていることは「言葉をどう使うか」です。

なぜなら、同じことを言っていても伝え方次第で、相手がどんな感情になるかはすごく違うからです

特に、日ごろのコミュニケーションで気をつけていきたいことは「正しさで裁かない」ということです。何か不快な出来事があると、正しさで裁いてしまうことがあります。私は正しい、あなたは間違っているというようなものです。こういう世界が少しでも変わればいいなと思い、今日は書きます。

 

多目的トイレ不倫。この手のニュースを見ていつも思うことは、ニュースとなった芸能人がなぜこのような行動をしてしまったのか、その理由を誰も知ろうとしないことです。

とはいえ、ここでいう理由とは、前からあいつは悪だったとか、親がどうこうということではありません。

 

どんな気持ちがあってこの事件になるようなことをしてしまったのか?どんな満たせていないことがあったからあのような行動をとったのか?どんなニーズを満たそうと思ってあのような行動をとったのだろうか?

寄り添う気持ちです

 

ただ、こういうニュースを賑わす芸能人の方が何も悪くないといっているわけではありません。許されるような行動ではないのかもしれません。ですが、正しさをぶつけても何も変わることはありません。戦争は最たるものです。どちらも正しいことをやっているという意識があります。私が正しい、あなたは間違っている。いや、私が正しい、あなたが間違っている。終わりがありません。

例えば、大麻などで逮捕される芸能人がいます。その場合、本人も日本では法律で罰せられることくらいはきっと知っています。にもかかわらず、なぜそういう行動をとったのか?

世間では素敵とされる奥さんがいるのに浮気をする芸能人がいます。すると、「あんな奥さんがいるのにとんでもない人だ!」と裁かれます。(浮気がいいと言っているわけではありませんからね)

 

人間は何か満たしたいことがあって初めて、その行動をしています

逆に、満たされていないことがあり、それを満たそうと思って何らかの行動をしているともいえます。
仕事をする上でも、人が満たしたいと思っている気持ちを知ることはとっても重要です。

満たされていないからこそ商品やサービスを買って満たそうと思うのです。満たしたいけど、満たせていないことを知ることはビジネスの機会ですし、社会をより良くすることにつながります。人が満たされているときは行動が起きません。例えば、お腹いっぱいのとき、ご飯を食べたいとはなりません。それと同じです。

これはお仕事をしていてお客様からクレームをいただくときでも同じです。言葉に翻弄されてはいけません。人は本当の気持ちを直接的な表現で言いません。クレームの多くの原因は「大切にされていないことへの怒り」です。

大切にされたいのに、されていないと感じて、クレームを言っているとしても、「なんでもっと私を大切にしないんだ!」とは言いません。私も経験があります。違う表現をするのです。多くは「このやり方は正しくない」といった表現で言います。正しさを伝えることが多いのです。それをそのまま受けていると、クレームは収まらなかったりします。「言う事を聞いてればいいってもんじゃないよ」なんてまたお叱りを受けたりします。

これは夫婦関係、人間関係でも全く同じです。例えば、旦那さんが自分の誕生日を忘れたとします。どうでしょうか?不快な気持ちになったときどう言いますか?「誕生日忘れるなんて最低ね!」「フツー誕生日忘れないでしょ!」「隣の奥さんなんて、毎年旦那さんにこんなことされているわよ!」とか。

でも、本当はそんなことを言いたいわけではなく、「自分をもっと大切にしてほしい、見てほしい」そんな気持ちではないでしょうか?
本当はどのようにされたかったんでしょうね?

 

私がもっともっと伝えていきたいのは今伝えた「共感する力」です

 

相手の気持ちに一度寄り添ってみる。自分が言いたいことは山のようにあるけれども寄り添ってみる。Aという方向もあるけど、Bという方向もあって色々な角度から考えてみる。人はいろいろな感じ方があります。
同じ絵を見ても情熱的だと思う人もいて、悲しそうだと思う人もいます。どちらが正しくてどちらが間違っているということはありません。AもBも大切なことがあって、そこに寄り添ってみる気持ちです

さらに「その行動をするような何か満たされたい気持ちは何だったんだろう?」と考えてみるのです。一方的な正しさではみられないことがあります。

社員さんでも同じです。いつも文句を言う社員がいたとします。
その社員さんに「文句言っていないで働けよ」と言っても働きません。「そんなことやっていると会社辞めてもらうよ!」といったメッセージを伝えても、恐れで一時的に抑圧するだけです。

本当にその方が満たせていない、満たしたいことがあるからこそ仕事をしないのですから、その方に今何が起きているのかを考え、寄り添わない限りは変わりません。寄り添ってもすぐに変わるということもないのかもしれませんが、少しずつ変化していきます。

 

全ての方に共通なのは、愛されたい理解されたいそんな気持ちだと思います。

 

自分も他人も愛して、理解できるような社会になることに少しでも貢献出来たらうれしいですし、自分にも他人にも、愛して、理解しようと努めていきたいと思う今日この頃です。



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