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2021/02/25

語学と就職
筆者:石黒太一
 


 
学生生活を通して「語学」に力を入れてきた方の中には、就職活動でも「語学を活かしたい」という気持ちになる方がいます。スキルアップとしてたくさんの時間を使って習得したからこその思いですが、ぜひ「語学✕〇〇」を意識をしていきたいです。言語はあくまでツールであるということは留学などをすると実感することかもしれません。どれだけ英語が話せても留学先で現地のコミュニケーションなどに苦戦したり、もやもやしたという話はよくお聞きします。情熱持って、自らのスキルを向上させるために努力したことについては自信を持っていいと思います。しかし、語学だけでは、判断基準が足りていないことがあります。
 
学んだ英語を活かして、海外事業にチャレンジしたいです!この熱い思いはとても大切です。では何が足りないのか、何をかけ合わせると良いのかです。そもそもビジネスパーソンとしての基礎があるかどうか。どんな仕事、どの環境においても成果を出すことが求められるなかで、文化や商習慣なども違う海外で成果を出すということは決してかんたんなことではありません。さらに、海外事業が新規事業のようなこれから構築するようなものの場合、事業を立ち上げていくという相当な努力と粘り強さ、やり切る力が必要になってきます。ここで分かることは、語学の前に、一人の自立したビジネスパーソンとして圧倒的に仕事ができないとチャンスを掴む土俵にも立たないかもしれません。極端な場合、仕事ができる、成果を出せる人であれば、語学ができる人に通訳をお願いしたり、翻訳機器を利用して言葉の壁を乗り越えることも不可能ではありません。あくまでもツールです。
 
そんなことはわかってるし・・・。そうですよね。先輩からも散々言われているかもしれませんね。ではぜひこうやって考えてみてください。語学を学ぶことは記憶だけではなく、文法や構造などを理解する必要があります。また、文化などの背景も理解するための深堀りをするスキルも必要だと考えます。これらの複雑な要素をひとつひとつ掛け合わせて自分の力にしてきたことは、それだけでも相当な粘り強さであったり、目標達成力があるということもわかります。どんなアウトプットをしないと伝わらないかも常に考えながらコミュニケーションをする力も決してかんたんなことでありません。これらのことを再現性を持って仕事に応用できるのなら、成果を出すことができる人になれるのではないでしょうか。
 
語学というのはあくまでもツールです。しかし、そのスキルを見つけるためにあなたが取り組んできたことは、仕事で成果を出すプロセスにも通じるものあります。仕事をすると、初めて聞く言葉、初めて知る文化、初めて作成する資料など今まで経験してきたことを応用できるチャンスがあります。まずは、言語そのものにフォーカスするだけではなく、応用力を発揮してみませんか。

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