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2021/03/09

目的から考える
筆者:石黒太一
 

今、自分がやっていことで行き詰まっていたら、目的に立ち戻ってみると解決の糸口があるかもしれません。手段にとらわれているとやることが目的になってしまいます。例えば、毎朝ランニングをするという目標があったとします。しかし、朝起きるのがしんどくなって、ランニングができなくなってモヤモヤしているなら、なぜランニングをするのか、という目的に戻ってみます。本来は「健康の維持のため」という大きな目的があったとしたら、じゃあ仕事帰りに1駅分歩くという手段の変更も解決策としてあります。
 
目的と手段が入れ違うことは決して少なくありません。就職活動においては、就職することや内定を取ることが目的化すると、そもそもなぜ今の会社の面接を受けているんだ、という壁にぶつかったときに困惑します。面接が壁になるならまだいいですが、志望していた企業の選考がなかなかうまく通らなくなって行くと、必要以上に落ち込んでしまい、無気力になってしまいます。しかし、自分にとって、就職は何のためにするのでしょうか。自分が憧れていた仕事に就きたい、経済的な成功をしたい、専門分野をもっと深めたいと目的は人それぞれなはずです。だからこそ、「完璧な志望動機」とか「これは絶対に通る鉄板のガクチカ」というものを追いかけても仕方がないのではないかと思います。
 
日々生活をしていると、目的を忘れてしまうのであれば、紙に書いておく、目標設定をして自分が立ち戻るところを明確にしておくなどの工夫ができます。受験の時も、〇〇大学に合格するんだ!という目標はとても大切ですが、大学に入学してからどんなことを実現したいのか、将来何をしたのか、といったものがある方が勉強するモチベーションにもなっていたのではないでしょうか。また、目的が明確であれば、志望校がやや変わったとしても、その目的に近づくのであれば自分の中でも落とし込みができます。しかし、大学に入学することが目的になっていると、志望校が変わってしまった段階で、自分の目指していたことから変わってしまいます。
 
目的と手段。今やっていることの目的は何であるか。その目的の達成のためであれば、他にどのような方法があるのだろうか。この思考の行き来ができるようになると、選択肢も広がっていきますし、困難な壁も乗り越えていけます。やり方はいくらでもあるのです。やり方にこだわるのではなく、何のためにやるのか、がとても重要です。
 

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