リーダーとは何か
「私はリーダー経験があります」ということを自己PRや自分の強みでお話しされることがあります。リーダーという言葉を日常で私たちはよく使うことがありますが、リーダーとは一体何でしょうか。田坂広志さんが著書「なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか」で次のように書いています。
(リーダーという言葉の定義は)「それは、『山を登り続ける人間』のことです。それは、『人間成長という山の頂に向かって登り続ける人物』のことです。誰かを指導しようと思うわけでもない。組織を統率しようと重わけでもない。ただ、一人の人間として、『人間成長』をいう山の頂に向かって登り続ける。それが、本当の『リーダー』の定義です。」
特に日本においては、指導者としてのリーダーという定義よりも、人の在り方としてのリーダーが意味としてあるという趣旨がこの文章の前後にありますが、自問をするとどうでしょうか。数字のマネジメントをすることとリーダーということと少しだけニュアンスが違うことを感じます。人間としての成長を続けることを積み重ねていくことで、その姿に仲間がついてくる姿はよくわかるように思います。難局をのりこえ道を切り拓いてきた先人のお話を聞くと、このリーダー像が目に浮かびます。
リーダーになるということは、メンバーや部下指導をすることだけが役割ではありません。人間としての学びを続けていく必要があります。人間成長をし続けるからこそ、大局での判断をすることができたり、達成への熱意、正しいことをやるという決意ができるのです。松下幸之助さんや稲盛和夫さんについての本を読んでも、「人間成長」についてのお話がとても多いことに気づくことができます。
就職活動で、人間成長・人間力とキーワードをなかなか実感することができないこともあります。それは決して焦ることなく、仕事を通して、これから訪れる様々な壁を乗り越え一つ一つ学んでいくことが大切です。常に謙虚に、努力と感謝を続けていくことで、本当の意味でのリーダーを目指していきましょう。