OJTを120%活かす方法
新入社員が入社すると先輩社員が教育担当としてついて、会社のことや仕事のことについて教わったり、時には個人的な相談などをするという教育制度があります。企業によってメンター制度、ブラザーシスター制度などの名称がついています。OJT(On the Job Training)の一つですが、研修などの教育時間とは異なり、職場で人材育成をしていきますので、会社の明文化されていないような文化・風土などの浸透にも役に立っています。
OJTを新入社員の視点で120%活かすにはどのような方法があるか、について考えてきます。各部署・現場で育成していくのですから、先輩社員や上司の時間を使うことになります。それはお客様ための時間だったかもしれませんし、業務を進めるために使えた時間かもしれません。ですが、人材育成は組織の未来を作っていく仕事ですから時間も費用もかけて行われます。最大限活かすためには、素直に学んだことを実践することがまず大切です。自分の考えや経験もあるでしょう。自分のやり方をやったほうがうまくいくと思うこともあるかもしれません。ですが、職場の文化というものもあります。文化とは、経営理念や経営方針から具体化されているものもあります。安さと効率性を重視しているコーヒーショップがあったとして、効率性よりもホスピタリティを大切にして接客がしたいと思うこともあるかもしれません。それも大切かもしれませんが、まず守破離でいう守ができてないと、応用もできません。お客様に期待いただいていることと違うサービスを提供してしまうことにもなります。最初は素直に実践することです。
次に、どんな仕事にも意味があると考えて取り組むことです。最初は雑用に思える仕事をすることもあります。それを雑用だからといって手を抜くのではなく、期待以上の結果を出すことを続けることです。必ず意味があって、その後の仕事につながっていることがあります。この姿勢はこれからの職業人生の基礎になります。初期段階の仕事の取り組み方は周囲の人も見ています。もっと自分は実力があるからこんな仕事はやる意味がないと思っていると、その態度は見えてきます。何事も本気で取り組むことです。
最後に、自分で機会を作ることです。先輩社員も日々の仕事ので忙しいかもしれません。相談したいことや聞きたいことがあったとき、話しかけにくくて質問のタイミングを失うことがあります。しかし、今、聞かないと大きなミスにつながったりお客様にご迷惑をおかけすることもあります。教えてもらえると思って待っている受け身の姿勢ではチャンスを逃します。「ごめん、今少し手が離せないからちょっとだけ待ってくれるかな」と言われるかもしれませんが、決しては時間を奪っているわけではありません。先輩もそうやって教わり、仕事を覚えてきたのです。自分で聞きにいく、時間をもらうなど自分から動いて行くことが大切です。
ここまで書くととても当たり前の事に聞こえるかもしれませんが、とても当たり前のことです。しかし、この行動や姿勢が社会人としての基礎を作っていきます。何事も機会と考え積極的に取り組むことが大切です。