ひとり暮らしを経験する意味
大学を卒業するまで実家で生活をしていると、就職をしてからもそのままの生活を続けることがあります。実家にいることでお金を貯めることができたり、住み慣れた環境の中でコンディションを一定に保つということができるメリットはあります。その反面、生活の一部を家族に依存してしまうことができるということもあります。仕事をしていく上で、自立・自律、相互依存という状態になっていく上で、生活環境においても「自分で何とかしていく」という習慣を身につけていく必要があります。
愛知県の高校生・県内大学進学率が64.7%(文部科学省・学校基本調査)です。この全ての方が実家とは言い切れませんが、多くの方が県内で進学をします。あくまで個人的な感覚ですが、実家から大学に通う大学生が多くいる地域です。そして、そのまま就職を地元ですることでひとり暮らしを経験しないまま社会人になっていくことがあります。
最近はコンビニ受け取りや宅配ボックスなどもあって、かなり改善されてきましたが、宅配便や書留など配送物の受け取りで苦労するということがひとり暮らしをしているとあります。また、洗濯や掃除、自炊など実家にいれば何ら困らないことも自分でやっていく必要があります。だったら実家にいた方がいいじゃんと思うのですが、この「困る」「不便に感じる」ということがとても重要です。まず、それらをサポートしてくれていた家族への感謝を感じることできるようになります。当たり前は当たり前じゃないと気づくと職場でも同僚とのコミュニケーションでも協力することの大切さを理解することができます。
また、世の中にある「困ったこと」「不便に感じること」はビジネスの種でもあったりします。生活をする中で自分自身が改善されたいいのになと思うことが新たなビジネスを生み出すきっかけになるかもしれません。例えば、宅配便をポスト投函依頼をしているのに、なかなか宅配会社さんがやってくれない。でもよく見たら、住んでいる部屋のポストの口が投函できるサイズではなかった、だから投函してくれないんだ。と気づくと世の中には同じことで悩んでいる方もいて、もしかしたら宅配用の箱をもっと小さくしないといけないのかもしれない、というアイデアに繋がっていきます。もし通販会社に勤めていたら非常に重要なヒントになりますね。
ひとり暮らしは生活環境の問題ではなく、自己研鑽の一つでもあります。ある意味で自己投資ですね。学べることはたくさんあります。それを学びに変えることもトレーニングだったりもします。依存をしていた時は見えなくなっていたことも気づくことができます。その投資以上のリターンになるように自分を奮い立たせることも重要です。