ご縁を大切にする
日本には400万社もの企業が存在します。そのうち、リクナビ、マイナビにはそれぞれ5万社の企業情報があります。両方利用している企業もあったり、新卒採用媒体を利用していない企業もありますが、少なくても1人の学生が1シーズンですべての企業に出会うことはできないぐらいの数はあります。もちろん、すべての企業にエントリーをすることもできませんし、社名すら知らないまま就活終わる企業の方が多いはずです。しかし、何かのきっかけで企業のことを知り、選考を受けて内定まで進むことができたのであれば、それはとても大切なご縁なのです。Twitterなどで内定者数を競うようなツイートを見かけることもありますが、その競争は何ら意味がないと感じています。なぜなら、就職するのは1社ですし、内定をもらってことでその会社に就職したいと思っていたのに悔しい思いをしている人が他にいるはずなのです。
少し根拠のないことを言いますが、企業との出会いも偶発性というものがあると考えています。例えば、合同説明会でたまたま声をかけてもらって知ったとか、他の企業の説明会に予約しようとおもっていたが、日程合わずに、同じ日に開催している企業の説明会に行ったとか、思わぬ出会いから就職までつながるということがあります。自分にとっての適職が明確にわかっている人というのはどれぐらいいるでしょうか。就職をしてみたら仕事が面白くてキャリアアップをしていき、今ではこの仕事以外考えられないという事もあったりします。意図しないキャリアが自分の人生に大きな影響を与えることは決して珍しいことではありません。
計画的偶発性理論(ジョン・D・クランボルツ教授)のなかに、「予期せぬ出来事がキャリアを左右する」というものがあります。そして、これ以上に大切なことは「何か起きるのを待つのではなく、意図的に行動することでチャンスが増える」です。何かしらで出会った企業に就職したことでキャリアができるのではなく、その企業で自ら行動することでキャリアになるのです。ご縁を大切にするというのは、機会を待つのではなく、自分の行動によって機会を手に入れるということに繋がります。良いチャンスがあるのではありません。良いチャンスに自分がするのです。