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2021/04/18

事実と解釈を分けて考える
筆者:石黒太一
 

「今日は暑いですね」と言ったとき、これは事実なのでしょうか。Aさんは今日は暑いと感じていてこのようの表現したとします。しかし、Bさんは元々暑さには強く、ちょっとの気温変化では特に暑いとは感じないということがあります。この感覚の違いで今日が暑いのか、そうではないかのは言葉だけでは判断できません。わかりやすく『解釈』の定義を「人によって理解や感じ方が異なること」とすると、暑さというのはとてもわかりにくいものになります。しかし、これが、「今日の気温は40℃を超えています」とすると突然、事実になります。40℃が暑いのかどうかは人によりますが、温度計の数字は変えることができない事実です。何かを判断するときに、解釈をベースにすると正しい判断ができません。だから事実を伝えないといけないですし、事実をキャッチしないといけないのです。
 
就職活動に置き換えてみると、「あの会社は仕事が大変らしいよ」という噂を聞いて信じてしまうことがあります。仕事が大変というのは一体何をさしているのでしょうか。例えば、「高い目標を持つ」ということも人によっては大変なことかもしれません。その反面、常に自分をストレッチさせて能力・スキルも人一倍高めていくことで市場価値の高い人材になっていくということを望んでいる人によっては仕事はハードかもしれないが、それがやりがいにつながっているということもあります。仕事が大変かどうかはその人の捉え方によって180度違って見えるものです。解釈特に、人の解釈や噂で物事を判断すると真実を見誤ることになるです。
 
事実を捉えるために必要なことは、1次情報を大切にすることです。自分の目で見たこと、聞いたことを判断基準とすること。または他人からの情報なら数字や客観性のあるものを大切にすること。自分が人に物事を伝えるときも事実ベースで伝えることを心がける必要があります。解釈を伝えて、万が一、それが事実に反していることがわかれば、自分自身の信頼を失うことになります。数字で伝えること、もし人が言っていたことを伝えるなら、解釈を加えずにそのままの言葉を伝えることです。報道でも部分を切り取ってメディアとして伝えたいことに加工することがありますが、それは解釈と同じです。言葉には文脈があります。部分ではその文脈が伝わらないのです。常に事実は何かを考え、発言することを心がけたいものです。

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