学びを活かす
研修を受けたり、本を読んだりして学びを得た後あなたは何をしていますか。授業で学んだことはテスト期間が終わったら記憶から消えていく。そんな学び方を社会人になってからもやっていませんか。単位を取るために学ぶということが悪いというわけではありません。ではなぜ単位を取るのでしょうか。なぜ学校に行っているのでしょうか。学ぶ目的がないまま学生生活を過ごしているとそのパラダイムから抜け出せない状態を続けてしまいます。職場で研修を受けるということがあります。その時間も給与は発生しています。つまり、お金をもらって学んでいるということです。にもかかわらず学ぶ目的を見失ってしまうと、何も得るものがありません。同じ時間を使って、学びを活かすには何をしたらいいのでしょうか。
まずわかりやすいことは、「すぐにやってみる」ということです。得た知識を実際にやってみるとうまくいくこともあれば全然思ったようにできないこともあります。それはどちらが良いというわけではありません。インプットしたものをアウトプットすることで知識が自分の力になります。英単語を耳で聞いて、そのままにしていても消えていきますが、口に出して発音すると思ったように言えないことがあります。それを何回か繰り返すと発音ができるようになり、コツを掴みます。常にインプットとアウトプットはセットになっているのです。
さらに自分のものにしていくのは「教えること」です。学んだことをすぐに誰かに教えようとすると全然わからなかったりします。もう一度テキストに戻って復習し、教えるために学ぶとあっという間に自分のものになっていきます。数学の問題を自分では答えることができたのに、友達に教えようとするとなぜかうまく教えることができないということがあります。自分の中ではわかっているのに言語化すると行き詰まってしまう。これを乗り越え、さらには応用問題まで人に説明できるようになったら力がついてきたと言えます。先輩から教わった仕事のやり方を後輩に教えようとすると、深く理解しないと教えることができないものです。
やってみること、教えること。ともにアウトプットであることがわかります。言語化するとわかっているはずのことがわかっていないことに気づきます。アウトプットの繰り返しこそ、学びを活かすために必要なことです。そして、そもそもなぜ学ぶのかに常に立ち戻ることで、さらに深まっていきます。