教えることができて一人前
仕事ができるという定義には様々ありますが、その一つに「教えることができる」というものがあります。あなたは「挨拶の仕方」について自身を持って教えることはできますか。アルバイト先でも就職をしてもまずはじめに挨拶について教えられることがあります。それだけ基本ですが、教えるという視点で考えると奥深いものあります。そもそも挨拶の目的はなんだろうか、おはようございますと言っていたらそれではいけないのかなど、教えるためには知っておかなければいけないこともたくさんあります。どのような仕事でも教えることができるようになって一人前です。
教える時に大切なことは目的、考え方を伝えることです。例えで、魚を与えるか、魚の釣り方を教えるというものがあります。魚を与えることで今の瞬間は満たされますが、また魚を求められます。しかし、釣り方を教えれば、今すぐは満たされませんが、自分の努力次第でより多くの魚を得ることができます。仕事でも手段だけを伝えていると部分的な仕事になってしまい、教えるというよりも手伝ってもらうになってしまいます。はじめはそれでもいいかもしれませんが、自立していくには手段ではなく、目的や考え方が重要になります。考え方がわかれば手段は自分で考えて実行することができます。その反面、考え方を教えるためには実務面で失敗も成功も含めた経験の量が必要になります。
経験したらからこそ、考え方に至るということがあります。初めて仕事をするときは、教えてもらったまま見よう見まねでやってみて、失敗しながらうまくなっていきます。必死にやっている時に考え方まで理解できないこともあります。しかし、これが繰り返していくと本質的な目的、考え方にいきつくことができます。スポーツで体の使い方を教える時に、ただ形を教えるか、ケガをしないためにという目的で教えるかではお互いの本気度も変わってきます。こうやって動いて!だけを繰り返し言っても、なんであの先輩はそればっかり言ってるのか、となります。逆に、ここで肩を入れないと骨折する危険があるからと目的を伝えることで自然と体が動くようになっていきます。同じことを言っているのに、伝わり方が変わってきますね。
教えることができると、自分自身の仕事もステージを上げることができます。更に難易度の高い仕事をするには、自分の仕事を人に教えてステップアップしていくことが必要です。できることを繰り返しやることも大切ですが、できることを更に増やしてくことはキャリアを高めていくための重要業務です。仕事を抱え込むのではなく、どんどん教えていくことが自分の成長につながっていきます。