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2021/05/31

人のものさしで自分を測らない
筆者:石黒太一
 

学生のときは決められたものさしがありました。学校内での順位や受験での偏差値というものもその例です。時に、そのものさしはわかりやす存在であったり、目標にもなっていたはずです。就職活動や実際に就職をしてみると、ものさしが突然自分で決めることになって驚く経験をする人は少なくありません。時間の使い方についても学校のように期末テストがあるわけではありませんから、なんとなく1日を過ごしてもそれで時間は過ぎていきます。日本では突然解雇されるということもありませんからそこそこ仕事をしていたら給料はもらうこともできます。学生まではだれがものさしを持ってきて、自分の現状をチェックして進むべき方向を導いてくれました。このパラダイムをガラッと変えないとプロの職業人としては行き詰まってしまいます。
 
自分でものさしを持つことは勇気もいります。高い基準をおいてチャレンジしていくこともできますし、低い基準でぼちぼちやることもできます。どちらを自分は選んだらいいのかも初めはわからないものです。就職人気企業ランキングとか、有名企業とか会社選びをする際に、他人のものさしで考えるとわかりやすいですが、よく考えていくとそれが何を意味しているのかがわからなくなることもあります。人気企業に入社することで何を得ることができるか。仕事をし、成果を出すのは自分自身であり、特定の企業に入社したらから仕事ができるようになるとは限りません。自分がどうありたいのか、何を何しとげたいのか、自分が一番貢献できることは何なのか、この自分のものさしを明確にしていくことが大切です。
 
主体性については繰り返しお伝えをしていますが、主体性があることは仕事のやりがいにつながっていきます。自分はどうしたいのか、がまず必要ではないでしょうか。他人や環境によって変化しなければいけないことはあります。しかし、その変化に振り回されているのでは何も楽しくはありません。「どうしたいですか?」と聞くのは答えありきではなく、自分で考えて行動することの方がやりやすいですし、創意工夫がうまれます。実務を担当する人ほど良く考えアイデアも持っています。そのアイデアを活かすことこそやりがいです。
 
自分のものさしを常にアップデートしていうことは大切です。それは他人との比較ではなく自分の目標を達成するためのものさしです。そのためには高い基準を知ることも必要になります。高い基準を知るとより自分の可能性を広げる機会にもなります。大切なことは、ものさしは自分で持つことです。他人のものさしをそのまま持ってきてはいけません。

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