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2021/06/10

断れない理由があるか
筆者:石黒太一
 

熱烈に志望している企業があったとします。その企業があなたを不合格にできない理由がありますか。
 
「断れない理由」を考えてみたことはありますか。身近な例でいえば、コンビニで新商品のデザートが発売されていました。しかし、ちょっと割高だし、どうしようかなと思っていたところ、「今日購入いただいた方に限り、半額でご提供します。さらに、次回ご来店時に無料で1つ差し上げる引換券もプレゼントします。もし、ご満足いただけなければレシートと引き換えでご返金します。」と店員さんに案内されました。半額だし、美味しくなかったら返金してもらえるし、もう1個もらえるならいいかなと思い、ついカゴに入れてしまうことがあります。もちろん、それでも断るということもあるかもしれませんが、自分にとって「もし美味しくなくて損した気持ちになりたくない」という気持ちを払拭できれば行動が変化します。
 
就職活動で「もし私を採用してくれれば、貴社の業績を今の2倍にします」「学生時代に1000人規模のサークルを主宰していましたので、採用いただければ、私が今期の採用予定人数を確保してきます」と言われたら少し採用担当の眼差しが変わるかもしれません。これらはあくまで極端な例です。しかし、相手の心をどう動かすのかを考えてみるともっと具体的なことも考えることができます。採用する目的がありますし、一緒に働きたい仲間を採用しているのですから、自分自身を採用しないと損しますよ、ぐらいの気持ちがあると熱意を感じます。
 
ただし、大切なことは表現の工夫をするだけではなく、あなたにしかない強みが何かをよく理解しておくことです。言葉だけをうまく伝えても、実際に就職してから活躍できることが重要です。商品の広告はよかったのに、使ってみたらイメージしていたものと違うということがあります。人は成長しますので、自分の発言のように変わっていけばいいとも言えます。ここでお伝えしたいことは、自分を必要以上に大きく見せたほうがいいと言うことではなく、相手の心を動かすということです。
 
「あなたをぜひ採用したい」そういってもらうためにはどうすればいいのかを深く考えてみることをおすすめします。採用したい、どちらかというと採用したいではなく、ぜひ採用したいと言われたほうが嬉しくありませんか。そのためにもあなたにしか無い「断れない理由」が大切です。

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