2016/7/25
中途採用の面接をしていると、『仕事は楽しかったが人間関係で悩んで会社を辞めてしまった』という方がとても多いことに気づかされます。誰もが少なからず経験することですが、そもそもなぜ人間関係に悩み、人間関係をうまく構築できかったのでしょうか。
たとえば、友達とランチに行くときのことを考えてみましょう。「私はパスタが食べたい」「私はハンバーガーが食べたい」「私はサラダでヘルシーにすませたい」などそれぞれ思っていることはバラバラです。もし、みんな同じものが食べいたい思っているなら何も不満はでません。でも、現実はそうではありません。誰かに合わせたり、みんなの総意をまとめたりと調整をします。調整をしたって本音では、「やっぱりパスタがよかったなー」って思うものです。
人によってはそれが顔に出たりします。顔に出たら最後、関係性がギスギスしはじめます。こんな些細なことから人間関係は崩れていくのです。
ギスギスする前にどうしたらよかったのか。それは「このお店を選んでくれて、ありがとう」と一言、言えばよかったのです。「ありがとう」という言葉を普段から何気なく使っていますが、実は、この言葉こそ、人と人との関係を豊かにする言葉です。子供のころからよく言われましたよね。何かしてもらったら「ありがとう」っていうんだよ、と。
身近な家族や友人、同僚に「ありがとう」を言っていますか。大学生になって一人暮らしをすると親のありがたみを感じる方が多くいます。食事の準備や洗濯、掃除をいつもやってくれる親がいると、当たり前になってしまいます。「今日はご飯を作ってくれてありがとう」と最後に言ったのはいつでしょうか。
当たり前になっていることに感謝をすることはとても大切なことです。でも、ついつい忘れてしまうんです。ついつい・・・。だからこそ、「ありがとう」という言葉をもらった人はうれしくなります。もしあなたが実家暮らしをしているなら、親に感謝を言葉にして伝えてみてください。「そんなこと言うんじゃない!」なんて怒る人は誰一人いません。きっと笑顔になります。そして、明日はあなたの好物が晩御飯のおかずかもしれません。
友達に対しても同じです。「ありがとう」を言葉にして、カードなどにしてみましょう。LINEのスタンプで伝えても感謝は伝わりますが、あなたの直筆でありがとうを書くと、その感謝はもっと伝わります。照れくさいなら、誕生日プレゼントを渡す時にカードを添えてみましょう。そのちょっとした心配りが友達関係をよりよくしてくれます。
職場でもついつい、当たり前になって、「ありがとう」を伝え忘れることがあります。そこで、未来では「サンクスカード(ありがとうカード)」というものがあります。社員同士でありがとうの気持ちをカードにして渡すというもので、今では月間1,300枚以上も使用されています。
どのような時に渡すのか。それはどんなことでもOKです。「研修の準備を手伝ってくれてありがとう」「お客様からのお電話でわからないことがあり、アドバイスしていただきありがとうございました」「出張の新幹線予約をしてくれてありがとう」といった些細なことでも感謝を伝えるようにしています。そんなの口頭で言えばいいじゃないか、と思うかもしれませんが、もちろん、口頭で「ありがとう」は伝えています。でも、文字にして、手書きして渡すということに意味があります。
手書きのカードは残ります。そして、手書きでもらうとうれしいものです。最近は特に、手紙のやり取りをすることは減っていますので、人から手書きでメッセージをもらうことは少なくなりました。だからこそ、手書きのカードを渡します。アナログにはアナログの良さがあります。未来はすべてをデジタル化するのではなく、お客様とのコミュニケーションでも、社員同士のコミュニケーションでもアナログを残しています。
月に1,300枚以上が交換されるサンクスカードは名刺サイズです。
私たちは人の心を動かす仕事をしています。だから、「ありがとう」の伝え方も大切です。
あなたも人間関係で悩んだら「ありがとう」を文字にしてみてください。
壁一面にはサンクスカードの一部が掲示されています。