MIRAI-ZINE

menu

2021/06/20

パーパスは自らつくる
筆者:石黒太一
 

人生の目的や、働く目的がいつか見つかるものと漠然ととらえていたり、誰かが働きがいや生きがいを教えてくれると思っていませんか。これは大きな誤解があります。これはあなたの働く目的ですからその通りに仕事してくださいね、と言われることはありません。インターネットで「人生の目的」と検索したところで、あなた自身のパーパスが出てくることもありません。当たり前のことかもしれませんが、学校教育でも受験勉強でも人生の目的を見つけるようなものはありませんでした。だからこそ、働く上では、自ら考え、行動して、自分のパーパスをつくることが必要です。
 
「働くこのパーパス」(ダイヤモンド社・ハーバードビジネスレビュー編集部)に「パーパスとは見つけるものではなく、自らつくるものである」という章があり、その一文を紹介します。
 

どうずればパーパスが見つかるか。これは、間違った質問の仕方である。やること全てにパーパスを与えること、意義には複数の源があり、それらが人生の流れの中で自然に発展していくことを認めること、そして、時を経て変わるものと受け止めることを目指していくべきだ。

 
同章で書かれているパーパスに関する3つの誤解について見ていきます。
 
誤解1 パーパスは見つけるものである
この仕事はやっていても全然意味がない。自分と仕事、自分と人生につながりを感じないとこのように思うことがあります。実はとても大切な仕事で誰かのためになっているにもかかわらずですが、パーパスを自らつくり出していないと、無駄なことに時間を費やしていると思ってしまうことがあります。しかし、どんな事にも意義・意味を見出すことで、仕事のパフォーマンスは格段と変わってきます。ディスニーランドのカストーディアルがわかりやすい例です。仕事はパーク内の清掃です。しかし、大変人気のある仕事ですし、カストーディアルをテーマにした本やセミナーがたくさんあります。仕事の目的は清掃だけではなく、ゲストにパークでの楽しい思い出を持って帰ってもらうことです。ですから、清掃用のブラシで地面にキャラクターの描いたり、常にパークの地図を持ち歩いています。仕事の意義を自らつくることで仕事のやり方は大きく変わってきます。
 
パーパスはつくるものである
 
誤解2 パーパスは一つしかない
パーパスはこれじゃないといけない。仕事と人生と一緒じゃないといけない。そんなことはないはずです。生きている上で人には側面があります。役割が変わればパーパスもそれぞれにあるかもしええません。プレイヤーとしてのパーパスもあれば、プロジェクトリーダーとしてのパーパスもあります。自分が関わることそれぞれにおいて意義を持つことです。たった一つのものすごいパーパスがあるのではありません。どんなことも自分で意味をもって取り組むことでパーパスをつくることができます。
 
パーパスは複数ある
 
誤解3 パーパスは時間が経っても変わらない
一度つくったパーパスはずっと変わらないというものではありません。学生アルバイトの時に持っていた仕事の意義と就職してからの仕事の意義では進化していることがあります。時が経てば体験や経験も積み重なります。パラダイムも変わっているならパーパスも変化していくものです。学ぶということも学生の時は試験や受験のためと思っていたものが、社会人になると自分のため、もっと人に貢献するためと変わっていくことがあります。学ぶことのパーパスを試験のためとおき続けていると、資格試験などなければ学ばなくなってしまうのです。
 
パーパスは変化していく
 
 
パーパスというとたった一つの人生目的と思ってしまいがちですが、変化してもいいし、やることによって複数あるものです。そして、パーパス探しをするのではなく、自分からつくりだすものです。そうやって考えると生きがい、働きがいはもっと気軽なものに思えてきます。崇高な目的を追い求めなくても変化していったらいいんです。自分の人生を生きるということは自分で意義を作り出すということです。

TAG :

RECOMMEND