ゴールを明確にする
就職活動では、様々な締切が存在します。エントリー締め切り、エントリーシートや応募書類の提出締め切りなど期日というものがいくつも連続して出てきます。仕事でも同じです。法人営業であればお客様と約束した資料の提出期限もありますし、会社の中では売上計上の締め切りというものもあります。期日に間に合わせるということは最低限必要なことですが、もっと大切なことは目的はなにか、何を期待されているかのを明確にすることです。
6月末までエントリーシートを提出してください、という期限があったとします。この期限に向かって一生懸命にシートの作成をするときに、何のためにこの書類を提出のかを考えることが必要です。期限までに出すだけであれば、自分にとっての鉄板ネタを書いて埋めることはできます。当たり障りのない志望動機を書いておけばそれらしくはなります。その反面、どこにでもありそうなものになってしまい、自分が何を伝えたかったのかがわからないものになってしまうことがあります。エントリーシートがその先でどのように使われるかは推測でしかありませんが、自分の事を伝える手段であるということはわかります。なぜこの企業を志望したいのかは、企業のことを深く知り、働くイメージまでついていないと自分の言葉にすることは難しいかもしれません。自分という人間を伝えることは、相手が何を知りたいかを想像しないとただ一方的にガクチカを書くことになります。知りたいのは、インターン先での成果でも、アルバイトでの後輩育成でもなく、それらのエピソードを通してあなたという人の人柄を知りたいのです。
テクニックばかりを追い求めると自分という存在が霞んでしまうことがあります。よく見せよう、うまく伝えようということはとても大切なことですし、トレーニングすれば上手になっていきます。その中でも、この質問にはこのように答えるとよい、ということは同じ型にはまってきます。書くことはできますが、読んでいると個性が消えてしまいます。書類を提出してもらうことが目的であれば、いいですが自分のことを伝えるためには少し足りない部分が出てきます。
相手が何を期待しているのか、何を目的としているかを的確に理解することは仕事をする上でとても大切なスキルです。お客様が何を自分の会社や商品に求めているのか、を見誤るとお客様に喜んで頂くことができません。求められること以上の提供をして初めて仕事になります。言われたことだけをやるのではライバルにとって変わられます。自分にしかできない価値を提供するには、ゴールを明確にして、良い意味で期待を裏切ることです。