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2021/07/01

1on1が必要な理由
筆者:石黒太一
 

相談したいことがあって人と話しているうちに、自分の中で答えが見つかって自己解決した、もしくは相手が自己解決していたという経験はありませんか。答えは自分の中にあるとよく言われますが、仕事でも目標や次なる打ち手などもやもやしていることが1on1の活用で明確になっていきます。
 
1on1での中心点は「経験学習」です。自分の経験をふりかえり、そこからの学び・気づきから次への実践につなげていきます。なぜ今、1on1なのかというと、半年後、1年後すら予想できないぐらい変化のスピードが早く、常に変わり続けなけれべばいけない時代です。仕事やり方すら変革のスピードは早くなっていますので、上司がすべてを理解し指示命令をするということには限界があります。かつてのように、上司が経験してきたことを教えていればよかった時代ではなく、一人ひとりのメンバーが自律的に考え行動していかなければあっという間にライバルと市場に飲み込まれていきます。ですから、1on1ではメンバーとの信頼関係を築き、行動から学び気づくことの支援をして、ともに成長していくことが必要になってきています。
 
ナナメの関係や社外の人との1on1というものあります。上司という役割でバイアスがかかってしまうならナナメの関係を活用してみることも一つの手段です。例えば、就職活動では常に採用担当と内定者という関係でいつもコミュニケーションしているものを、他の先輩社員と内定者といった別の角度で繋がりを持ってみると、気づくことや学びが変わるということがあります。普段を見ていないからこそわかることや話せることがあります。その一方で傾聴や次への行動にきづいてもらうためのコミュニケーションスキルも必要になってきますので、ただ話を聞けばいい、うなずいていればいいというわけでもありません。
 
リモートワーク、働き方改革、ジョブ型など働くことのやり方、あり方も大きく変化している中で今までは職場という環境で自然に作り出されていた「関係性」を意図的に高めていく工夫が必須になっています。関係の質が結果の質につながるというダニエルキム氏の成功循環モデルに改めて注目していくことが求められています。

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