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2021/08/04

なんとなくで就活をしない
筆者:石黒太一
 

車に乗って目的なくドライブすることと、目的があるドライブでは、結果が大きく違います。なんとなく、車に乗ってフラフラしているとただ疲れてしまったり、いつも知っている場所に行って終わりということがあります。目的や行きたいところが明確な場合は、行き先への地図を確認し、下見を使うのか高速を使うのかなど計画を立てます。もちろん、走りながら考えることもありますが、その行動は目的が不明確なときとは明らかに違います。
 
目的や目標を立てるということが、特別なことのように思えることがあります。しかしよく考えれば、普段から私達は目標を立てて行動しています。どこかに出かけるときも、食事に行くときも、買い物に行くときも目的があって、狙いや目標、チェックリストなどもあるはずなんです。食材を買いに行く時に、普段の食事の食材を買うのか、友だちが来るから買い出しに行くのかという目的があります。普段使いであれば、お店に行って旬のものや値打ちになっているものを選ぶ、友だちが来るなら好みの食材や飲み物を買う、そのための予算を工夫するなど、目標があります。目的と目標があって、そのためにお店を選んだりいつまでに買い出しに行くという計画もたてます。
 
就職活動や仕事になると目的や目標が曖昧になってしまうことがあります。これはなぜでしょうか。目標や行動計画を立てることは決して初めてではありません。普段からやっているはずなんです。ただ、普段の生活と違うことは、目標を立てて実行、検証するの経験が多いか少ないかです。例えば住み慣れない地域、特に海外で買い物をしようとすると、目的や目標はあるけど、どこに行ったら買えるのかがわからなかったり、そもそもその国では手に入らないこともあったりします。何度から失敗したり、経験をしていくことで上手になっていきます。その地域の価格相場や観光客向けの価格設定になっていることとかも体験からわかることもあります。ガイドブックを見ていたのに、ということもありますが、情報はどんどん変わっていきますし、現地で知ることの方が多いはずです。これらと同じように、マニュアルや書籍は読んだけどやり方もわからないし、実際やってみるけど思ったとおりにいかないということを就職活動や仕事でしている可能性があります。
 
先輩の就職活動体験記などを読んだり、対策本を読んだのに、突然対面での就職活動がなくなってしまい、全てオンラインになったという瞬間は過去の情報が役に立たなくなります。その時は、自分で試行錯誤していくことが求められます。志望していた業界で採用がなくなってしまったとしたら目標の変更もしなければいけません。なんとなくナビに登録し、インターンイベントに参加して情報収集するというなんとなくという行動をする前に、自分で目的・目標を明らかにすることが必要になります。みんながやっているからとりあえずやってみるでは、目的のないドライブに出かけるようなもので、途中で疲れてしまいますし、何をしているのかわからなくなります。目標に焦点を絞ることで自分の能力を最大限発揮する事ができます。カメラでピント合わせると目的のものがはっきり見えます。虫眼鏡を使って太陽の光を1点に絞ると紙に火が付きます。目標を明確することにはバワーがあります。

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