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2021/08/29

人を動かす文章を学ぶ
筆者:石黒太一
 

通販生活という雑誌があります。さまざまな商品が紹介されており、気に入ったものは通販で購入することができます。しかし、ただの商品紹介ではなく、たった1ページの文書を読んだだけで、その商品がすごく欲しくなります。人を動かす文章について学びたければ、おすすめの1冊です。
 
通販生活には家電や洋服、生活用品などさまざまなジャンルの商品が掲載されています。一見、どこにでもあるようなまな板も、まるでテレビショッピングで紹介されるかのように欲しくなります。写真と文章で構成されていますが、(1)ターゲット(2)優位性(3)ベネフィットが必ず書かれているのです。
 
ターゲット
誰に手に取ってもらいたいのか。例えばまな板でも10,000円ぐらいのものが売っています。料理を頻繁にしない人にとっては高い商品かもしれません。ですから、誰にとって良い買い物であるかが明らかになっています。これは自分にとってぴったりの商品であるということがわかれば、ついその後の文章も読んでしまいます。誰にとっても良いというものよりも、本当に使って欲しい人がはっきりしている商品は、メッセージが非常に明確になります。
 
優位性
ただ、生活用品はわざわざ通販で買わなくても近所のショッピングセンターや生活雑貨のお店で買えますし、物によっては100円でも買えてしまいます。それらの商品とは圧倒的に違うということが説明されています。歴史ある会社が長年のノウハウをもとに開発した素材が使われていたり、信用のある研究機関での研究結果でも認められているなど、信頼と安心があることを伝えています。なぜ、この商品がおすすめできるのか、買っても失敗しないことが分かれば、値段の高い安いではなくなります。
 
ベネフィット
結局、何ができるのか。どう良いのか。これが理解できて初めて買いたいになります。10,000円するまな板はゴムでできていますが、木のまな板よりも清潔で、抗菌化しており、使い心地は木にそっくり。さらには長く使うことができる。安いものを使い捨てするよりも、良いものを長く、さらには衛生面でも安心して使うことができるのであれば、経済的にもお得になります。私たちは「賢い買い物」が好きです。損したり、無駄な買い物はしたくありません。そんな人の心理もよく理解することが人を動かすのです。
 
オンラインでのコミュニケーションが増え、テキストでのコミュニケーションも非常に増えています。文章で伝えること、文章で人の心を動かすことは今後もより増えていきます。通信販売はインターネットもテレビもない時代から文章を使って発展してきました。だからこそ、通信販売の文章には人の心理を理解した文章が多くあります。ぜひ、人の心を動かす文章に触れてみることをおすすめします。

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