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2021/08/31

固有名詞を使って伝える
筆者:石黒太一
 

友だちと話をするときに、固有名詞を使わずに会話をしてみてください。友人の名前、物の名前、お店の名前などを使わないと全く会話が成立しない事に気づきます。実は、面接で伝わりやすく伝える工夫のヒントがここにあります。
 
アルバイトのエピソードで、「飲食店でアルバイトをしています」と「居酒屋でアルバイトしています」では伝わる情報が違います。さらに、「居酒屋」なのか「鳥貴族」なのかでもぜんぜん違うことがわかります。(鳥貴族さんはあくまで一例です。)固有名詞を使えばわかることが、抽象的になりすぎることで伝わるための時間を費やすことがあります。そんなわざわざバイトしているお店の名前なんか出したくない、ということもあるかもしれません。それはその方の大切にしていることですから、強制されるものではありませんが、具体的に伝えることのわかりやすさはあります。
 
これは仕事の中でも同じことがあります。「取引先の方からお電話です」と取り次ぐのか、「〇〇という会社の■■様からお電話です」と取り次ぐのかでは、どちらがわかりやすいでしょうか。「お客様から商品に対するご要望をいただきました」と「お客様から〇〇という商品の△△に関して改善のご要望をいただきました」では最初に伝わる情報が違います。時と場合によって使い分けでも必要ですが、具体的に伝えることです。
 
就職活動の面接では限られた時間の中で相互理解をする必要があります。よりわかりやすく伝えることは、限られた時間を最大限活かすことになります。ちなみに、面接での深堀りを期待することはありませんか。会話のきっかけになるようなことを伝えつつ、ここについて深くて聞いてもらいたいなと。テクニックとしてはあるかもしれませんが、深堀りされなかった時に消化不足になってしまいます。あまりここで駆け引きをするのではなく、はじめから伝えたいことは明確に伝えることが大切だと考えています。なぜなら、聞くか聞かないかを相手に依存してしまいます。自分でコントロールできることは自ら行動をすることが必要です。
 
自分が考えていることと、周囲が受け取ることは必ずしも一致しないことがあります。だれかに察知してもらいたいよりも、自分の考えは自分の言葉で伝える。主体的に行動するためにも、どのような言葉を選んで伝えるかが重要になります。

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