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2021/09/06

自分が知らない自分を知る
筆者:石黒太一
 

挨拶が元気なラーメン屋と、挨拶どころか席の案内すら無言のラーメン屋ではどちらに行きたいでしょうか。言葉や態度から溢れてくるエネルギーというものがあります。就職活動など自分を伝える場面においては、エネルギーがあることで損をすることはありません。少し自分は自己表現が苦手だと分かっている場合は、あえてプラスをしてみたり、自分の気持ちを乗せて伝える工夫が大切です。
 
最近はオンラインも多いのでそうとは限りませんが、説明会や面接などをリアルでやっていると、会場に入ってくる瞬間にちょっとした違いがあります。積極的に周囲に発信するエネルギーが強い場合と、そうでない場合があります。これは行動特性ですから良い悪いではなく、自分がどちらの傾向にあるかを理解しておく必要はあります。エネルギーが強い方とぱっと見の印象が残りやすくなります。短い時間で伝わることもありますので、伝わりやすい場合はいいのですが、伝わりにくい時の対策です。無理にテンションを上げたり頑張りすぎると空回りします。しかし、行動でカバーできることもあります。ほんの少しだけ挨拶のボリュームをあげる。自信を持って歩く。質問がある時に意識的に手を上げるといった行動です。意識をすれば誰でもできることですから、自分を理解することからです。
 
自己分析にはさまざま方法がありますが、身近な人に自分が気づいていない自分を教えてもらうこともできます。自分のことは自分が一番知っているように思いますが、実は、自分も知らない自分がいます。例えば「口癖」について友達から指摘されて、はっとしたことありませんか。無意識に現れている自分を知ることは、自分をより深く知るきっかけにもなります。面接でテンション上げて話をしているのに、語尾がさがったり、視線が泳いでいたりすることも自分でなかなか気づかないものです。普段の自分がどんな人なのかを聞くことは、少し怖いことかもしれませんが、事実を理解することは大切なことです。
 
自分を偽ることと、自分を知って意識することは似て非なることです。自分を偽るのは、偽り続ける必要がありますので、いつか終わります。しかし、自分を知って自分の強み、弱みを理解して行動することは自己成長につながります。自分の苦手を理解すれば気にすることができすし、得意を知っていればさらに伸ばすことができます。自分のことは一番理解しているようで、理解していないことを知ることがとても大切です。

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