問いによって生活の質を変える
自分の気持ちに正直になる。アニメや映画、ドラマなどでも危機的な状況になった時に、本当の自分の声に耳を傾けて主人公や仲間が困難を乗り越えるシーンを見かけます。どの場面でも、問いかけているのは自分自身に対してであり、誰かに強制されて答えを導く事はありません。答えは自分が持っているし、自分の声に耳を傾ける勇気が必要なことがわかります。
問いを立てること。考えよう考えようとしても、突然答えが湧いてくるわけではなく、問いがあることで思考が動きます。チームで話し合いをするときも、問いの質によって話し合いのアウトプットも変わってきます。自分に対して問いを立てること同じことです。「自分はお腹が空いているか」という問いであれば、YESかNOですが、「自分のパフォーマンスを最大にするために今自分に必要なことはなにか」と問えば、考え始めます。食事をとることかもしれないですし、休息をとることかもしれません。問いの質が思考を変え、生活の質を変えます。
問いの質を高めるにはどうするのか。わかりやすいのはクローズドクエスチョンではなく、オープンクエスチョンを選択することです。クローズドクエスチョンはYESかNOになってしまうため、広がりがありません。オープンクエスチョンであれば、答えは無数にありますので、考えなければいけません。その中でも、今の自分のテーマによっても抽象度合いは変わってきます。「なぜ地球は丸いのか」「なぜ人は存在するのか」といった問いによって、当たり前だと思っていることを一度崩してみるということもできます。「なぜ自分は働くのか」といったより具体的な問いによって自分自身のパーパス(目的)に立ち戻ることもできます。この抽象度合いを上げたり、下げたりすることが問いの質を変化させるトレーニングになります。
自分は自分の見たいように世の中を見ている。パラダイムとも言われますが、事実は一つなのに、人によってものの見え方が違います。新しいサービスや商品を生み出す人は特殊能力を持っているわけではなく、問いの質が違います。今を当たり前だと思っていると疑問も持ちませんし、私達が無意識にやっている行動に対してもそれが普通だと思ってしまいます。しかし、問いを立てることによってものの見方が変わります。相手の立場に立って考えるというのは、相手は何を感じ、何を大切にしているのだろうかということを考えることです。相手のメガネをかけて見ると、その人の問いが聞こえてきます。
自分に聴くこと、問いを持つこと。特別なことのように聞こえますが、普段からやっていることでもあります。だからこそ、その問いを意図的にトレーニングしていくことでアウトプットが変化していきます。まずは、毎日「問い」を持ってみることで今まで見えなかったものが見えるようになってきます。