情報を「仕入れる」習慣
すべての仕事において「仕入れ」が必要というお話です。商品を販売しているなら売り物としての仕入れが発生することは当たり前なのですが、情報やスキル、経験といった仕入れもあるという内容です。営業をやっていたときに気づけば、ただの物売りではなく、お客様に本当の意味での価値を提供できたんじゃないかと、反省していることです。
同じ目的の商品というのは世の中に多数あります。それぞれにベネフィットも違うのですべて同じということはありませんが、どこで最終的な意思決定をしているのかを考えると、商品を購入する前の情報なのではないかと考えています。わかりやすく、BtoBを例にコピー機を購入する場面で考えます。コピー機を扱っている会社はメーカーだけでも複数ありますし、販売会社はたくさんあります。購入を検討しているからと問い合わせをすると営業担当の方からご連絡をいただくことができます。選定にあたってスペックで考えてもいいのですが、メーカーによって大きな違いがなくなっていると、果たして何を選んだらいいかを悩むことになります。じゃあ、誰に話を聞くのかとなると、情報を持っている人に聞きたくなります。商品に限らず、他社でのコスト削減事例や事務機器に関する情報に詳しい人は信頼することができます。ここに情報の仕入れがあります。意図的に、ネタを集めることや、お客様が必要としている情報を理解してい収集することで、提供できる価値が変わります。
スキルも同じことが言えます。自分の仕事の幅を広げるためには、自分自身でスキルや学びを仕入れる必要があります。職場で研修などを提供されることもありますが、機会が来ることを待っているのではなく、自分で身につける習慣が大切です。営業成績を上げるために、ヒアリング力を高めたいとします。誰かからヒアリングについて教えてもらえることを待っていてもしかたがありません。本を読んだり、場合によってはセミナーに参加するなど、スキルを仕入れる必要があります。多少のお金がかかってしまうこともありますが、成果につながっていけば回収もできるはずです。仕事で必要なスキルをなぜ自分で身に付けないといけないのかと思うこともありますが、プロとして仕事をするのであれば、任された仕事で結果を出すことが必要です。結果を出すために自分に足りないと感じることがあれば、何かしらの方法で仕入れないといけません。
キャリアチェンジをすると、自分の経験や知識が陳腐化するということはよくわかります。例えば、3年前に就職活動をしていた人の経験や体験が、今、就職活動をしている人にすべて当てはまるかというと疑問が残ります。たった3年でも時代や環境は変化します。オンラインでの就活がまだ主流ではなかったときと、今では、考え方もやり方も変わっています。仕事の場面でも、10年前に営業をやっていたときのスキルと、今の営業に必要なスキルは変わっています。だからこそ、最前線で活躍しつづけるには、情報やスキル、経験を意図的に仕入れることが必要なのです。常にアンテナを高くすること、興味関心のあることをアップデートし続けること、現実現場を見ることなど、行動し続けることです。