1人で行くのか、みんなで行くのか
「御社は個人で仕事をするのですか、チームで仕事をするのですか」という質問をいただくことがあります。ビジネスモデルという視点で見ると、圧倒的にチームであり、バトンを渡していくように連携をしています。この質問の背景には、チームで仕事がしたいですということがあると感じていますが、究極すべての仕事はチームで仕事をしているものと考えています。例えば、個人で営業目標を持って活動をする仕事も世の中にはありますが、個人の集まりがチームであり、チームの集まりが会社です。更には、営業で案件をいただいて、商品の発注や発送、請求などの手続きは役割分担をしていることが大半ですから、大きな意味ではチームで活動をしています。個人事業主だからと言って、個人で完結しているわけではないはずです。お客様も仕事の発注元があったり、自分だけではできないことを外部委託していれば、そこにチームが発生します。仕事をするというときに、常に誰かとは関わりはあります。
If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together.
早く行きたければ、1人で行け。遠くまで行きたければ、みんなで行け。
部下、後輩を持つときにこの言葉を大切にしておきたいです。自分がいままでやってきたことを、やり続けるほうが楽です。早いし、コツも分かっています。仕事をするだけならそれでいいかもしれません。しかし、より大きな成果を得たい、もっと世の中に役立ちたいなど高いビジョンがあればあるほど、1人でできることには限りがあります。チームで取り組むこと、マネジメントをすることは決して単純なことではありませんが、それでも必要なときがやってきます。人はそれぞれ強みや価値観もあります。価値観の違いを煩わしいと思うか、ひとりひとりの強みを活かし高い相乗効果を発揮するかでは結果が変わります。避けて通れないものなのです。
「遠くまで行きたければ、みんなで行け」この「遠く」をどのようにとらえるによって、マネジメントの必要性が変わってきます。私は学生のときに卓球部に所属していました。個人競技ですから、チームプレイとは無縁に思えますが、団体戦やダブルスがあります。さらには「部」というチームがあります。チームの中での役割もあれば、団体戦の中での役割もあります。ひとりひとりが役割を果たすことでチームが強くなっていきます。飛び抜けて技術の高い人がチームにいたりします。試合に出ると圧倒的に強い。この人は絶対的なエースだから、後輩に教えたり、チームとしての活動はやらなくていいよということにはなりません。チームに所属しているのであれば、後輩の面倒も見るし、基礎体力作りのために一緒に走り込みもします。そんなの煩わしいからチームには所属しないということになると試合には出ることができません。それではつまらないですよね。普段の生活でも、仕事でもチームや人との関わりがあるからこそ、できることがあります。
「自分は何を目指しているのか」この問いを持ち続けることです。それがより遠いものであれば、スキルや考え方も変わってきます。あなたは何を目指しますか。