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2021/11/1

今を楽しむための余白を作る
筆者:石黒太一
 

今この瞬間に集中をすること。昨日起きた出来事を思い出して落ち込んだり、「いつか起きるかもしれない」ことに不安になったりすると、頭がずっと忙しくなります。その結果、今起きていることに意識を向けることができなくなります。しかし、今という瞬間は今しかありません。今を楽しまなければ、しばらくしたらまた落ち込みます。今を楽しむというのは、楽をしたり、手を抜いたりすることではなく、目の前に置きていることに集中することで見つけることができます。
 
誰かと話をしているときに、家のエアコンを切り忘れてきたのではないかと思い出し、急に不安になったことはありませんか。話している相手とエアコンは何も関係ありません。自分の頭の中で思考が動いて、目の前に集中できなくなっているだけです。これでは、何を話をしているのかも覚えていないでしょうし、的確に判断はできなくなっています。考え事をしているときに、LINEの通知が気になってスマホを見てしまい、戻って来れなくなるということもあります。何を考えていただろうかとか、いいアイデアがあったのに思い出せないということになります。24時間集中し続けることはできなかもしれませんが、1日の中で本当に集中している時間は何分あるでしょうか。それが1分でも10分でも増えていくことで、今を大切にすることができます。
 
毎日がモヤモヤするというのも、必要以上に考えてしまっていることがあります。特に、これから先に向かっての不安で頭がいっぱいかもしれません。そうすると、目の前にある食事すら、美味しくないということになります。今に集中すると、今を楽しむことができます。明日提出しないといけない課題のことを考えながら映画を見ても、ストーリーが頭に入ってきません。なぜならずっと考えているので、余白がなくないからです。私たちは余白があると埋めようとします。場所が空いていると物を置きたくなると同じように、頭の中も余白があると余計なことを考え始めます。集中できなくなるのはこのためです。今を楽しむのためには、目の前のことで余白を使うことです。
 
思考の余白を作るのも、別のことで埋めることも自分が選んでいます。誰かに話しかけられるから、集中できないというのも、自分でその状況を選んでいます。つまり、今が楽しくないとか、モヤモヤするということも究極は自分自身が選択をしています。逆に考えれば自分で選ぶことができます。今を楽しむことを誰も制限はしていません。ずっと過去のことを考えることを強要されることはありません。今ここに意識を向けて集中をすること。まずは、1日1分、今にフォーカスしてみることを繰り返してみると、少しずつできるようになります。焦らず、できるイメージだけを持って今に集中してみましょう。

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