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2021/11/05

自分のものさしを持つ
筆者:石黒太一
 

あなたはこうあるべきだ、と言われてどのように感じますか。窮屈に感じることもあれば、そうなんだと素直に受け取ることもあります。自分の置かれた状況によって感じ取るものは違います。経験がなければ、まずは目安として目指すものになることもありますし、慣れてくるともっと自由にやりたいになってきます。自分自身の中で不自由さを感じるようになってきたら、自分のものさしを探すタイミングかもしれません。
 
他人のものさしでわかりやすいものは、受験での偏差値だと思っています。ある一定の目安としては役に立ってはいますが、これが全てではありません。偏差値はレッテルでもなければ、高い=良いというわけでもないのです。現在地を確認して、どのように変化しているのか計測するなど、学習を進めていく上でのサポートとしては必要なことかもしれません。偏差値によって良い悪いではないのです。この感覚から抜け出すことができずに、就職をする時も偏差値とか、〇〇ランキングなどの他人のものさしで考えると本質を見失います。良い学校に入って、良い会社に就職するという定義はありません。人によって自分を伸ばすことができる学校も違えば、活躍できる職場も違います。自分のものさしをもっていることで、可能性を広げることができます。
 
ものさしは何かをジャッジするためというよりも、自分の基準を高めたり、自分の執着を手放すために使うことが必要です。こうあるべきだと視野が狭くなっているときに、本当にそうだろうかと、もっと違う側面から見てみたり、自分のこだわりを捨ててみると、全く違うものが見えてくることがあります。偏差値が高い学校だからといって、必ずしも自分に合っているかどうかはわかりません。本当に勉強したいことではないから、入学しても学校も行かずにずっと遊んでいたのでは、なんのための受験だったのかということにもなります。もちろん、自分のものさしを持って考えることは決して楽なことではありません。他人のものさしの方が楽です。自分でものさしを持つには情報収集することも増えますし、考えることも増えます。
 
最初は他人のものさしがサポートになることがあります。これは決して否定するものではありません。しかし、自分のものさしを持てるようになると、自分の中での執着や不自由さから解放されることにつながります。もし、行き詰まりを感じるのであれば、自分のものさしについて考えてみることも必要です。

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