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2021/11/25

目先の利益にとらわれるな
筆者:石黒太一
 

今が良ければいいと考えていると、短期的には良いかもしれませんが、長期的に見た時に必ずツケがまわってきます。大好きなお菓子を食べることで満たされることはあります。しかし、美味しいからといってずっと食べていたら健康を害することもありますし、場合によっては食べることができない体になってしまうかもしれません。健康を維持しているからこそ、美味しく食べることができるのです。目先の利益だけを考えていると、本質が見えなくなってしまいます。
 
受験で大変努力をして進学したのに、合格したことで満足し、勉強をしなくなってしまうということもあります。あくまでも入学は通過点であり、次の目標を設定して学び続けることでさらなるステップアップをすることができます。現状に満足をして努力を止めてしまうことは、今まで積み上げてきたものを取り崩しているのと同じことです。仕事でも、成果を出して表彰されたことに満足し、その後は目立った成果もなくのらりくらりしていては、「昔取った杵柄」を誇っている人になってしまいます。常に自分を磨き、結果を出し続けるからこそ、自分が実現したことを手に入れることができます。
 
どこにゴールを設定するかは自分次第でもあります。有名企業に就職して所属していることを誇らしく思っていたとしても、成果を出さなければ、意味がありません。会社のブランドや肩書きで仕事をするのではなく、自分自身の価値を高める努力を続けるからこそ、本当の意味でのキャリアとなっていきます。どれだけ豊かな土地に美味しい果実の種をまき、水や肥料をあげて世話をしても、芽が出てこなければ、まいたことすら忘れられてしまいます。植物は水と空気、温度の条件が揃えば発芽しますが、仕事で芽を出すには、自分の意思(Will)・できることを増やす(Can)・期待に応える(Must)が必要です。特にキャリアのスタートでは、Mustも大切な要素です。求められることをやる、期待に応えるからこそ、次のステージに上がることができます。
 
睡眠を削ってがむしゃらに取り組む時期もあります。しかし、それをずっと続けていたら体を壊します。睡眠を削らなくてもよくなるように、自分の能力を高めることや、人に任せること、時間管理をできるようになるなど、自分を成長させていくことが必要です。体を壊したら何のためにやっているのかわかりません。健康管理も能力の一つです。得たい成果があった時、その成果を得ることだけを優先すると、大切なことを見誤ります。家族のために仕事を頑張ろうと思っているのに、家族を一番犠牲にして仕事をしていたり、マルチタスクで早く仕事を進めようとして、結局中途半端になっていたりします。その成果をもたらしている大切なものは何かをよく理解することです。
 
実力は一朝一夕で身につくものではありません。結果が出てもたまたまビギナーズラックだったかもしれません。自分の実力を勘違いして、努力を怠れば、あっという間に周囲に追い越されます。いつもおごることなく、自分の能力を磨き続けることが大切です。

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