MIRAI-ZINE

menu

2021/11/29

他者との違いを認める
筆者:石黒太一
 

自分と他者の違いについてあなたはどう感じますか。自分と違う考えの人を見た時、それは違うと言って否定するのか、そういう考え方もあると言って受け入れるのかは大きな違いです。時には、自分のレンズを通して見ることで、他者との違いが大きく見えることがあります。そもそも自分と全く同じ考え、価値観という人が世の中にいるのでしょうか。経験してきたこと、生まれ育った環境など人それぞれですから、考えていることが違うのは当たり前なのです。他者との違いを受け入れ、その違いを活かし合うことで、相乗効果を発揮する事ができます。
 
同じ空を見て絵を書いても、人によって着目することが違います。美術の時間に書いた風景画でも様々な個性があったことを覚えていますか。うまいとか下手とかといったものすら、物の見方であって写実的な絵を書くことができる人もいれば、抽象的な絵を書く人もいます。そう考えるとこの絵は上手に書けている、この絵は書けていないという判断はできません。ひとりひとりが自分の見たものを表現しているのです。他者とは違いがあると理解をすると、全てがOKになっていくことが分かります。
 
正解を探す習慣があると、白黒はっきりしたくなります。この考えは正しい、この考えは間違っていると言ってしまいます。しかし、本来はどれも正解なはずです。実はその根底にあるものは同じで、表現が違うということがほとんどです。チームをより良くしたいという思いがあって、そのやり方について議論を思い出すとよく分かります。表面的な部分で対立するだけでお互いに大切したいことは同じということがあります。もし、誰かと意見がぶつかってしまったら一度冷静になって、その目的や満たしたいことを確認すると、第3の案が出てきます。
 
自分と他人は物の見方がそもそも違う。しかし、その根底にあることは同じである。一見矛盾するようなことですが、それも真実です。「幸せになりたい」というのが究極的に私たちが願っていること、追求していることです。不幸になりたいと思っている人を見たことがありません。誰もが幸せになりたいと思って、働き、勉強し、日々生活をしています。言っていることや表現していることの違いはあっても、叶えたいことは同じなのです。もし、他者との違いに悩んでいたら、お互いに大切していること、叶えたい想いを理解し合うことで、認め合うことができます。

TAG :

RECOMMEND