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2021/12/09

本当に大切なものは目に見えない
筆者:石黒太一
 

見えているもの、形になっているものは結果でしかありません。しかし、その結果に至るまでには、見えない努力や積み重ねがあります。私たち人間がこの形に進化したのも何万年、何億年と時間をかけて生命の進化を繰り返した結果なのです。進化の過程は化石や遺跡などで見つかることもありますが、原始の時代にどのような想いで生きていたのかは推測でしかありません。本当に大切なものは目に見えないと「星の王子さま」にもでてきますが、大切なものに気づくことは自分にとっても他人にとっても豊かになるきっかけとなります。

例えば、「感謝」も見えないもののひとつです。どれだけありがたいと思っていても、思っているだけでは伝わっていきません。言葉にしたり、文字に書いたりすることで相手にも伝わっていきます。当社はエンパシーカードといっていますが、サンクスカードやバリューカードなど使って、感謝や相手への共感を贈り合うことでつながりを作っていくことができます。「コミュニケーション」も同様です。コミュニケーションと簡単にいいますが、人と人とがリアルな太いロープでつながり合っているわけではありませんから、コミュニケーションが取れているかどうかはぱっと見ただけではわかりません。ただ、結果としては明確に現れてきます。結果が出てきてからでは遅いということもあります。

相手が大切にしていること、自分が大切にしていることも見てわかるものではありません。例えば、「挑戦」を大切にしている自分と「安心」を大切にしている相手がいたら、理解し合わないで話をするとズレている感覚がしてしまいます。対立したり、喧嘩をしたり、誰かとぶつかってしまうとき、お互いの大切にしていることを理解すると、実は同じことを大切にしていたということもあります。見えないことはわからないままになってしまいます。わからないままでは、お互いの理解にはなりません。理解がないまま一緒に仕事をしたり、生活をしていてもどこかでボタンの掛け違いが生まれてしまいます。だからこそ、見えないものがあることを知って、見る努力をする必要があります。

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