個の違いを理解する
一人ひとり強みが違います。価値観も異なります。それなのに選択肢は一つしかないとしたらどこかに無理が出てきます。多様化を受け入れるというのは、誰かが甘えたり、怠けたりするものではなく、個々の強みを活かすことだと考えています。強みが異なれば、同じものさしで測ることはできません。時に、自分と他人を比較して考えることもありますが、比較をして落ち込む必要はないのです。
適性検査を実施すれば人のすべてが分かるわけではありません。様々なテストがありますが、それもごく一部分を見れるにすぎません。自分の適性検査の結果を見て、自己理解をしようとしても自分のことすらわからないものです。同じ時間を過ごしていたからといって、分かるわけでもありません。長い時間を一緒に過ごす家族についても、常に発見もありますし、理解していると思っていたことが思い込みだったということもあります。大切なことは、全てを理解しようとするのではなく、今、相手は何を伝えようとしているのか、何を考え大切にしているのだろうかにフォーカスをすることです。人もそのタイミングによって変化していきますし、自分も変化しています。昨日と今日では考えていることも変わっているかもしれません。
情報の受け取り方や得意な勉強法も人によって異なります。自分が得意な方法で伝えても、相手に伝わるとは限りません。相手の得意を知ることで、伝え方は変えることが出来ます。全然理解していない、理解されないと言って相手を責めるのではなく、自分を変えてみると全く違った結果になっていくことはよくあります。人それぞれが持っている強みを引き出して、その強みが発揮できるサポートすることで、「1」のパワーが「2」にも「10」にもなっていきます。
管理することで生産性を高めていた時代から、変化してきています。人を管理するのではなく、人の強みと内面からの湧き出てくる力に注目することで、更に生産性が高くなっていきます。言葉で言うのは簡単ですが、実際にやるのはエネルギーも必要です。だからこそ、共感の力や傾聴するスキルが求められています。