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2022/01/20

料理と仕事
筆者:石黒太一
 

仕事の進め方をトレーニングする上で、料理に置き換えるとわかりやすくなります。

そもそもなぜ料理をするか。
・自分の空腹を満たす。
・誰かに食べてもらうために作る。
・料理をすることが趣味。
など、必ず目的があり、そのゴールがあります。

自分の空腹を満たすためなら、極端な場合、お湯を沸かしてインスタントラーメンを作るでもいいかもしれません。友人をもてなすことを目的としていたらインスタントラーメンという選択ではなく、喜んでもらうための料理をします。趣味であれば、作ることに喜びを感じますので、1人で食べれる量ではないかもしれません。

目的やゴールをはっきりしておかないと、作る物が変わってきます。自分の空腹を満たすためにフルコースを作るということはあまりないと思います。しかし、SNSで映えるための料理ならきれいに盛り付けをします。料理を作ることでどうなっていたいのかが重要です。

仕事でただ売上を上げるだけだと、無理な販売をしたり、架空計上をして売上数字があるように見せるといったことにもなりかねません。お客様に喜んでいただくことや、社会に貢献していくことなどがなければ、数字を積み上げているだけになってしまいます。


誰に食べてもらう料理なのかによって、何を作るのか決まってきます。何を作るかは条件と目的を見ながら考えていくことになります。冷蔵庫の中にあるもので作るのか、食材を買いに行って作るのか、予算や時間等も必要な条件です。

カルボナーラを作ろうと考えても、パスタがなければ作れません。煮込み料理を作りたいと思っているのに、10分しかなければ、煮込みきれません。もちろん、テクニックや代替手段はあるかもしれませんが、それは自分の習熟度という条件にもなります。

目的・ゴール、そして何を作るかが決まれば、あとは作っていくことになります。ここで重要なのは段取りです。
どのような順番で取り掛かっていくのか、時間がかかるものは何か、調理器具は今あるものでどのようにやりくりするのか。これらの計画がなければ、時間が必要以上にかかってしまったり、おいしいという結果につながらないことになります。

カレーを作る時に、カレーが出来てからご飯を炊いていたら、炊けるのを待たなければいけません。具材を炒める前に固形のルーをお湯に溶かすことはしません。段取りは繰り返しやっていたり、慣れてこれば当たり前になって考えずにできますが、知らないことやはじめての場合は準備が大切です。(もちろん、慣れているからこその段取りはとても重要です。)

料理をしないタレントが手順ばらばらで料理をするといったテレビ番組をみて、そんな事あるかと笑うかもしれません。しかし、仕事を見た時、そんなことが日常で起きているとしたら笑えないですね。

さらには、作りっぱなしではなく、片付けや残ったあとのことまで考えることも必要です。調理器具の片付けもせずにやりっぱなしになっていると、片付けの時間がプラスで発生しますし、それがうんざりしてしまうことがあります。翌日から長期の旅行に行くのに、冷蔵庫いっぱいに残るようなことをしていたらロスになってします。


料理は短いサイクルでPDCAを回すことができますので、仕事の段取りや仕事の進め方をトレーニングするには絶好の方法です。自分で食べるにしても、美味しいものを食べたいというのは変わらないと思います。仕事で結果を出したい、いい仕事がしたいと思っていることと同じです。何を目的、ゴールにしているのかに立ち戻ってみること、そのための段取りを考えていくと、日々の仕事も生活もより充実したいものになります。

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