2022/01/21
人間関係やチームで活動をする時に「急がば回れ」という言葉を思い出してほしいです。
ダニエル・キム氏の「組織の成功循環モデル」というものがあります。成果が出る組織は次の順番で循環をしています。
関係の質
思考の質
行動の質
結果の質
そして、再度関係の質の順番に回っています。
結果は一番最後に出てきます。この循環モデルを見ると、「関係の質」を高めることに一番目がいきますが、絶対に忘れていけないのは、「結果の質」からスタートしても結果は出ないということです。
学校の部活で考えてみるとわかりやすくなります。大会で優勝することを目標に、とにかく勝つことを最優先して、監督からは結果、結果、結果と言われ続けます。練習試合では常に競争があり、誰がレギュラーになるのかをバチバチし、相手を蹴落とす、ミスを誰かのせいにする、チームメンバーが失敗を喜ぶことなどを続けていたとしますはたしてこのチームが大会で優勝するように思えるでしょうか。
競争が悪いわけではありません。また、結果を求めることは当たり前のことです。しかし、チームで活動をする時に、チームの中の関係性が悪くなっていたら、結果には程遠くなります。
ディズニー映画「カーズ」を見たことがあるでしょうか。レースカーが主人公のお話です。ルーキーとして注目された新人レースカーが最初は自分だけで結果を出していると思い込んで、チームを崩壊させてしまいます。その挫折を通して、仲間の大切さを知り、チームで結果を出していくのですが、まさにそのプロセスは「組織の成功循環モデル」です。
仲間との関係性ができ、仲間や先人からのアドバイスを聞き入れ、チームや仲間を大切にするようになります。そして、互いに支え合うことや共に戦うライバルへの感謝やリスペクトによって、より高い結果を出していく様子がこの映画では描かれています。
組織に限らず、個人の成長においても同じことが言えます。どんな仕事でも、普段の生活でも1人でできることには限りがあります。必ず誰かと行動をしていますし、関わる人がいます。コンビニで買い物をする時に急いでいる自分がいて、レジの人にイライラしていたら、相手も良い気持ちがしませんし、レジの人からしたらその人のためになにか協力をしようという気持ちにはなりにくくなります。結果としては、必要以上に支払いに時間がかかってしまうかもしれません。結果を求めているにも関わらず、求める結果が得られないということになります。
果物の種を植えて、いきなり果実がとれることはありません。これは自然の法則であり、人間関係においても同じことです。より高い結果、成果を得たいのであれば急がば回れです。