働くことについて考える(1)
なぜあなたは働くのでしょうか。なぜ就職をするのでしょうか。
高校や大学など学校を卒業すると多く人は働くようになります。義務教育で小学校に行くのと同じように、ほとんどの人は、働くことを選択をしています。研究やボランティアなどの選択もありますが、それでも生活していく上では、何かしらの収入を得る必要があります。中には、学びよりも働くことを優先しなければいけない環境に置かれている方もいます。
人によって、働くことの意味や目的が異なります。
就職するかどうかを悩むとか、新卒就活で内定がたくさんあって悩むという人もいます。この状況というのは、別の人から見たらとても恵まれたものであるということも忘れてはいけません。
働くことに関しては選択できる幅が広がっていることも事実です。かつて地方から都市部に集団就職をするという時代もありました。選ぶというよりも当時はそうせざるを得なかったのかもしれません。
しかし、今は新卒で就職をしようと思えば、何万社もの企業にアプローチすることもできます。学生の間に起業をするという機会も増えています。場合によってはフリーで仕事をしていくという選択もあります。
これだけ広がる選択の中で、果たして自分は何を選択するのか。
真っ白の白紙を渡され、何を書いてもいいですよと言われるのか、原稿用紙に読書感想文を400文字以内で書きなさいと言われるのかいいのか。誰でも自由が好きとは言います。しかし、本当に自由になると困ってしまうことがあります。
あらゆる選択の自由があるから好きに選びなさいと言っても、最初は選び方すらわからないものです。
だからこそ多くの場合は、就職をするという選択をすることが多くなっていきます。わからない中でも、まずは就職を選択したのに、面接で「あなたは何がしたいですか?」と聞かれるから思考がフリーズをします。
何がしたいのかわからないから、企業に就職しようと思っているのに、何がしたかなんて聞かれても・・・、というのが本音ではないでしょうか。
働くということを考えることと就職をすることは必ずしもイコールではありません。自分がやりたいことと働くことがイコールにならないのも同じことです。
自分にとっての働くことは何でしょうか。誰のために働くのでしょうか。この答えはGoogleで検索しても出てきません。人に聞いても教えてくれません。そして、正解はありません。学校教育のように正解を見つけることではなく、自分で考え行動し、自分の正解を作っていくことです。
20年ぐらい生きてきて、いきなり自分で正解を作れと言われるから思い悩むのです。それぐらい働くということは真剣に自分に向き合うことなのです。