働くことについて考える(4)
働くことについて考える中では、自分の選択に不安になることがあります。これを選んだら後悔するのではないか、選ばなかったら後悔するのではないか、など葛藤を続けます。
葛藤して悩んでいく上で大切なことは、「どんな選択をしてもそれは正しい」ということです。
選んだことが正しいというよりも、選んだことを自分がどのようにとらえていくかが重要です。同じ学校、同じ職場など同じ選択をしてるにも関わらず環境に不満を言ってる人もいれば、満足している人もいます。
自分の人生に責任を持つことで、全ての選択を受け入れることができます。誰かが決めたから、誰かに言われたからと、選択を他人に委ねているといつまでも責任の所在が他人になります。
自分が選んだ、自分が決めた、ことによって自分に言い訳をしなくなります。
そして、起きる出来事も自分事にすることができます。目の前に起きていることは自分が選んだ結果であると考えれば、自分の態度を選ぶことができます。
不満を口にして誰かのせいにしてる1日は、誰かが生きたかった1日でもあります。生きたいと思っても願わなかった人にとって、今私たちが生きているこの瞬間は望んでも手に入らなかった時間なのです。
誰かのせいにしてダラダラと時間を過ごすのではなく、全ては自分の選択によるものであると考え、日々生きていくことが大切です。そして、私たちは自分1人では生きていくことはできません。仕事をするのでも、職場の仲間、上司、お客様、取引先など様々な人がいるから今があることを忘れてはいけません。
自分の人生に責任を持つために、他人に迷惑をかけたり、自分のわがままで生きることが許されるわけではないのです。今自分があるのはいろいろな人が育ててくれた結果であり、ひとりで今の状態になったのではありません。自分で決めたからといってこれまでの感謝を忘れてはいけないのです。
地球に60億の人間がいるといっても、生きている間に出会える人数は限られています。逆を考えれば出会えたことは何かしらの必然です。自分に関わってくれた人は、自分の人生での大切な存在であることを認識しておきたいです。
個人で仕事をしようと、会社や組織で仕事をしようと必ず人と関わることがあります。働くことを考える上で、何をしたいかと同時に、誰と仕事をしたいかも重要なポイントです。常に私たちは関係性の中にいます。会社を辞める理由の多くも人間関係が原因と言われます。自分の人生に責任を持つことは、自分のことだけ考えていればいい、ということではないことがわかります。
何をしたいのか。
どうやって働きたいのか。
誰と働きたいのか。
どんな選択をするのか。
決して”これ”という答えのない問いと向き合うことで、働くことによって少しずつ見えてくるのかもしれません。「働くこと」については考えれば考えるほど深いものです。自分の成長ともに見えてくることも変わっていきます。だからこそ、常に自分に問い続けたいものです。
「働くことについて考える」4回シリーズをお読みいただき、ありがとうございました。