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2022/02/13

ていねいにやること
筆者:石黒太一
 

ドアは3回ノックしなさいと就職活動のマナー講座で教わることがあります。最近はオンラインでの面接も増えて、ドアをノックする機会も減ってきました。しかし、いざリアルでの面接に行った時、ドアをノックし、ていねいに挨拶ができるかどうかだけでも他者との違いを作り出します。
 
ドアをノックする回数は正直、2回でも3回でもいいと個人的には思っています。(2回はトイレのノックだから失礼にあたると言われたりします。)大切なことは、ひとつひとつの行動が相手を思っているかどうかです。手書きの書類を書くときも文字が上手かどうかではなく、相手に伝えたいと思って書いているかです。オンラインの面接だからといってだらしない身だしなみでは、相手がどう思うでしょうか。
 
マナー講座通りが全ていいとは思いませんが、まずは型を身につけることは大切なことです。型はどれもていねいなものばかりですから、こんなことしてもと思うこともあります。しかし、自分が雑になっていることはものすごく相手に伝わってしまいます。せっかくいいものを持っていても、損をするのは自分自身です。
 
ていねいさは時に時間がかかることもあります。それを無駄と思って省くことがあります。短期的にはそれでもいいかもしれませんが、長い目で見ると大きな差が出てきます。
 
期日を守る、挨拶は相手の目を見てする、字はていねいに書く。幼い頃からよく言われたことばかりですが、これらが習慣になっている人は、仕事をしてもていねいです。
 
生命保険のトップセールの方で、お客様のご自宅に訪問した際に、ハンカチを敷いてからカバンを置く方がいます。普段外でも下に置く可能性のあるカバンですから、お住まいの床に直接置くと汚してしまうこともあります。相手のことを考えた行動ですし、そういう人は仕事でも相手のことを考えます。
 
きっとハンカチを置きましょうというトレーニングがあるわけではないと思います。もしかしたら1日数軒訪問することがあれば何枚もハンカチを持ち歩いているかもしれません。しかし、お客様の立場で見たら、そこまで考えている人なら安心して相談できると思うようになります。
 
ていねいさはテクニックでも、手段でもなく、自分の心構えだと考えています。相手のことを思う、相手を大切にするといった普段から習慣です。どんな仕事をする上でも、自分だけを考えていたらうまくいきません。お客様のこと、一緒に仕事をする仲間のことを考えることができるかで他者と大きな差が生まれます。
 
ていねいな人ですね。
人からそう言われたらうれしくありませんか。

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