2022/02/14
就職活動で「面接」ほど対策が難しいものはないと思っています。なぜなら、資格の面接試験のようなフォーマットがあるわけではなく、企業や面接を担当する人によって全く違うからです。
面接でこの質問が来たら、こうやって答えようといった対策本や面接講座も多数あります。参考に目を通しておくことはよいかもしれませんが、そこにある模範解答はあくまで、一例にすぎません。もちろん準備しないよりは、したほうがいいと思います。練習も経験の一つですので、大切なことです。
しかし、どれだけ練習しても完璧はありません。
練習をして、面接での受け答えは自己評価100点だったとしても、それが選考を通過するかはまた別の話です。
面接は、お互いに理解をする時間ですし、面接する人が定形の質問を聞いてこなしてくだけであれば、プレゼン映像を送ってもらいAI分析すれば事足ります。わざわざ人がでてきて、それも採用担当だけではなくあらゆる人が面接担当者として登場することには意味があります。
社内でのキャリア・経験の違いによって見る角度も違えば、1次面接と最終面接では選考する目的も異なります。面接の中で、応募者が質問をするタイミングもあると思いますが、通り一遍の質問をしても仕方ありません。年の近い社員の人に「入社して感じたギャップありますか?」と聞くのはよいかもしれませんが、最終面接で同じ質問をすると一瞬、空気が止まることもあります。創業者が面接していたとしたら、「ギャップって・・・」となります。
「あなたを色に例えると何ですか」という面接での問いを模擬面接でよく見かけます。面接の対策本にもありますので、友達と練習しているかもしれません。そこでうまい回答をしようと準備する必要はありません。面接は大喜利ではありませんから、うまいことを言ったから合格ではないのです。
考えたこともない問いを面接で聞かれることはあります。私は、いわゆる奇問と言われるような面接の質問はあまり意味がないと思っています。それよりもお互いの理解を深めるために、面接という時間を使うことが有効なのだと考えています。
面接の短時間でお互いを理解するというのは、簡単なものではないと思います。面接でわかることは本当にごく一部です。だからこそ、奇抜な問いで面接していることに満足してもしかたがありません。大切なことは、限られた時間でその方の強みや可能性を少しでも知ろうとすることです。
面接で聞かれて困ったら、思考の整理の時間だと思うことです。焦らず落ち着いて、うまく言おうとしなくていいから、ありのままの自分を伝えることです。