「おたがいさま」が自分を楽にする
能力が高かったり、経験がある人が、自分で全て解決しないといけないと思うことがあります。ある程度のことはそれも解決するかもしれません。しかし、より高い結果を出したい、全く違うレベルのことをしたいとなったら、自分1人では無理をしてしまうことになります。
私たちは決して1人で生きているわけではないことに気づくことです。誰かに支えられ、誰かを支えている。自分は誰も支えていないと思っても、あなたがいることで助けられている人がたくさんいます。
もちろん、誰かに頼りっぱなしではいけません。相手にやってもらうことで解決しようというのは何も成長しません。頼ってばかりだと自分が主体的になることができなくなっています。いつも誰かのせいにしているのは、天気が悪いことで不機嫌になり、人が幸せになることを妬むのと同じことです。
他人が悪い、他人がやらないからいけない、他人が無能だからと言って、他人を変えようとしても、何も始まりません。感染症が悪い、感染症対策は国が悪い、感染症が出てきた地域が悪いと言っていても、何も解決しないですし、誰も幸せにはなりません。
自分が変わることがまずは大切です。
自分ができることは何か、自分が今何をするべきなのか、自分は誰かを助けることはできないのか。自分から働きかけることを考えると世の中が違って見えてきます。
震災が起こったときに、私たちは困っている人のために何ができるかを考えます。自然と助け合うことを考えるように、私たちの中には「おたがいさま」というものがすでにあります。
もう一つ大切なことは自分が犠牲になるとか、自分だけが我慢をするということではないということです。誰かのために自分だけを犠牲にしているのはおたがいさまとは少し異なります。一瞬はそれでも成り立つかもしれませんが、いつか破綻します。支え合っているはずなのに、自己犠牲だけでは、結果として自分が先に手をあげてしまうことになってしまうのです。
1人で頑張りすぎない。もちろん最初は多少無理しても頑張らないといけないタイミングもあります。初めてのことに取り組むことや、立ち上げ、スタートといったタイミングはどうしても頑張らないといけないこともあります。
しかし、それを続けていたらせっかく築いたものが続かなくなります。1人で頑張ろうとしないでお互いに助け合うことを考えれば、自分1人ではできなかったことができるようになってきます。
自分でなんでもやろうしないことで、お互いに助け合うことで、自分がもっと楽になります。