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2022/02/22

やりたいことが見つからない
筆者:石黒太一
 

就職活動を駆け抜ける中で、「自分がやりたいことは何か」という問いに直面します。面接で聞かれることもあれば、説明会に参加したけどしっくりこないときに、ふとわいてくることがあります。

やりたいことをみつけ、そこに全てをかけることができる人生はとても幸せなことです。

しかし、自分自身の使命、ミッションは机に向かって自己分析しててもなかなか出てくるものでもありません。深い内省や人生を変えるような体験を通して気づく人もいれば、困難や壁を乗り越えて見つける人もいます。

そんな事を言っていると「自分がやりたいこと」を見つけることはものすごく高いハードルのようにも思えてきます。もはや永遠に見つからないのではないかぐらいの難易度にも感じます。決して簡単なことではないことは事実です。

一つ大切なことがあります。それは「変わってもいい」と考えることです。今、考えた自分がやりたいことを必ずしも自分の一生涯のテーマにする必要はないと考えるのです。いま時点で自分が想像しうる、自分の将来像や理想の状態は進化するものと考えるのです。

進化させていくためには、自らチャンスを掴んで壁の乗り越えていく経験をすることです。簡単に情報が得られたり、働き方の選択肢が増えている現代では、壁を乗り越えなくても”そつなく”こなすこともできるようになっています。ノウハウや効率も買うことができますし、場合によっては無料でも手に入るようになっています。これらを受け取る側になるのか、自分の経験から提供できるようになるのかでは大きな違いがあります。


テクニックを習得するのであればいくらでも方法はあります。しかし、テクニックはあくまで手段です。どれだけそこだけを磨いても自分自身の成長がなければ、自分がやりたいことには近づいていきません。

英語を勉強して、TOEICのスコアを高めることは目的ではなく、手段です。何か目的があるからスコアが必要になります。英語を使えるようになりたいだけであれば、ネイティブの友達を作って、話をしようとすることで身につくこともあります。できるかどうかを悩むよりも、行動してみて気づくことがあります。

もちろん、自分がやりたいことができるためには条件もあります。まずは基礎・基本ができていることです。フルマラソンに出場したいと思っているのに、1キロ走ってバテていたらゴールから程遠いところでリタイアしてしまいます。理想の状態があって、現状とのギャップを理解することも必要になります。


「自分のやりたいこと」と「自分の人生に責任を持つ」ことは必ずセットだと考えています。やりたいことだけやって、誰かに責任を持ってもらうということはできません。社会に出て、自立をするということは、自分の言動に責任を持つこともありますし、働くことに覚悟も必要になります。やりたいことを見つけるというのは、それだけ自分との真剣に向き合うことです。

就職活動で考える「やりたいこと」は変わっていくものですが、変わっていく中で自分の人生をかけることができるかどうかも考えていくことが大切です。

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