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2022/03/03

簡単な言葉を使ってみよう
筆者:石黒太一
 

仕事でのプレゼンや就職活動の面接で、難しい言葉を使っていないかをセルフチェックしたいというお話です。

難しい言葉や専門用語、カタカナを使って伝えるとそれらしく聞こえます。日本語で表現できないから仕方なく使っているカタカナ言葉もありますが、雰囲気としては伝わっているけど、本当の意味や伝えたいことが伝わっていないということもあります。

逆の立場になって考えるとよいのですが、例えば医師が使う専門用語に普段聞き慣れていないとして、病院に行ったときに医療用語だけで説明されたとします。なんか雰囲気はわかったんだけど、結局どういうことなのかと思い返すことになります。

営業でも同じです。お客様に提案をする際、お客様が自分以上にその分野に詳しい方であれば伝わることもありますが、それでもわかりやすい言葉を使わないと、伝えたつもりになってしまいます。つもりでは、後から「そんな話は聞いていない」とご迷惑をおかけすることにもなります。

「小学5年生がわかるように伝える。」
もし自分が伝えたいことを小学5年生にわかってもらうようにするには、どれぐらい噛み砕かないといけないかを考えみましょう。難しい専門用語だとキョトンとすると思います。これは相手が小学生レベルだという意味ではなく、それぐらい言葉を簡単にしないと伝えたいことが伝わらないという意味です。

そもそもなぜ難しい言葉だと伝わらないのか。聞く人は言葉の響きや文脈からなんとなく推測はできると思います。ただ、伝えている人が意図していることと、聞いた人がイメージしたことが必ずしも一致しないということがあります。補足していく中で伝わったり、繰り返し伝えることができればイメージを揃えることもできるかもしれません。しかし、プレゼンをするにしても何度も機会があるわけではありませんし、採用面接も限られた時間の中で自分のことを伝えることになります。

短い時間ですぐに相手と同じ絵を描けるようにするには、誰でもわかる言葉を使うことが大切なのです。

専門用語やカタカナで伝えたほうが伝えた気にはなりますが、難しいことを簡単に伝えることは決して簡単ではありません。経済ニュースや世界情勢をわかりやすく伝えるコンテンツが世の中には多くありますが、どんなことも様々な背景まで理解しないと本質はわかりません。詳しく聞いてみると、そういうことだったのか、そんな歴史があってのこの出来事なのかということがほとんどです。

人に伝えるということは、伝えることが目的ではなく、何かの行動につながっていかないといけません。採用の場面で自分をプレゼンしたとして、伝えたい目的は自分を採用してほしいということです。良い発表でした、で終わってはいけないのです。どうしたら相手が行動につながるのか。ここを考えると、伝え方や言葉選びはとても大切なことです。

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