本を読む理由
子供の時に本を読みなさいと言われてことはありませんか。その頃は、語彙力を身につけたり、文章を読む力をつけるために本を読んでいたかと思います。これはこれで大切なことです。自分で表現するにも言葉を知らないといけませんし、言葉の意図を読み解くには読む力も必要になります。
しかし、大人になって本を読みなさいと言われるのはもう少し違う目的があります。先人が経験したことを疑似的に体験することで、先人の学びを本から得ることができます。多くの時間をかけて得たことを本から学ぶことができるのです。もちろん自分も同じ体験や時間を使えば気づくこともできますが、それではどれだけ時間があっても足りません。
特に古典と言われるような長く読まれ続けている本は、普遍的な学び・気づきがあります。どのような時代や文化であっても、人は同じようなことに悩んでいます。人間関係や家族のこと、仕事での悩みなど2,000年前の人も現代の私たちも直面する課題はよく似たようなものです。そして、その課題を乗り越えた先人は文章として残してくれています。自分で思い悩むことも大切ですが、体験者の経験から学ぶことはより効果的です。
日々私たちはアウトプットしています。行動したり発言したり、何かしらアウトプットをしていますが、そのためにインプットがなければできません。例えば、Wordで何も文字を書き込まずに印刷をしても白紙が出てくるだけです。仕事で結果を出したいと思っているのに、何も学ばずやっていたのでは、より高い結果にはつながっていきません。
実践から学ぶことは最も身に付きます。自分でやってみて気づくからこその学びに勝るものはありません。しかし、全てのケースを体験、実践できるとは限りません。そんな時こそ本を活用したいものです。
本を読む時間がないということもあります。それは、本を読む時間が作れないほど忙しいということですが、学んで今よりも短い時間で同じ結果を出せるようになれば、時間を作ることができます。むしろ忙しいを理由にしていると、いつまでも忙しいで終わってしまいます。
学ぶこと、本を読むことは自分に対する投資です。自分で自分に投資することが最もレバレッジが効くものではないかと思います。学んだことで損をするということはなく、学びと学びがつながっていくと自分だからこそできることが増えていきます。
本を読むことが苦手だとしても、読む習慣をつければ読めるようになります。毎日1ページだけ読んでみることを続けてみてください。自然と読める自分に変わっていきます。